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小学校児童向けジオパーク教材制作記(3)

      2014/11/29

児童向けのジオパーク教材の話はいかがでしょうか? ジオパークで作られている「児童向け教材」の中に、現場の教師や児童の声が反映されていない、大人目線、親目線のものがあるような気がしてなりません。今日も昨日に続き、児童向け教材の作り方のツボをお話します。中の見出し番号は昨日からの続きです。

(3)選択問題はできるだけ使わない。

私はこの冊子を作る以前、ちょうど3年前ですが、児童向けワークブックをMicrosoft Wordを使って自作しました。勤務していた香美町海の文化館(今は新しい施設「香美町立ジオパークと海の文化館」に改装)で、自然学校などの教育旅行の際に児童たちに展示をしっかり観察してほしいと思ってのことです。(自然学校とは、兵庫県のみで約20年前から続いている長期宿泊体験活動のことで、小学校5年生全員が4泊5日の体験学習を行います。)

香美町海の文化館
今は「香美町立ジオパークと海の文化館」に改装された香美町海の文化館(ウィキペディアより)

先生方が事前に下見に来られ、その時に児童向けしおりにいれる学習問題の検討などもされていました。熱心な学校はしおりの中に、学習問題やスケッチの紙を入れていて、自然学校当日、その答えを探すのに私に「これはどこにありますか?」と聞いてくる児童もいたほどです。

表紙画像
当時作ったワークブック。今見ると相当に固い表紙。

館内を解説していた私が先生の代わりにしおりの問題を作り、先生の手間を少しでも軽減したいと思って、ワークブックを作りました。ワタシでも作れたと思っていた、当時の自信作でした。写真を豊富にして選択問題を数多く入れ、できるだけ記述は減らしました。作った翌年、実際にしおりに入れて下さった学校もありました。

ハンドブック設問

ですが、フィールドノート編纂の先生方がこの冊子を見て、ひと言。

「これは難しすぎます。」・・・せ、選択問題ですよ?! 絶対答えがあるのに??

「似た答えの中から1つの答えを探すという設問に答えられない児童は意外といるんですよ。一つつまずいたら、次の問題ができなくなるんです。わからないものはパスして次の質問に、と思うでしょうが、それができないんですよ。そして『わからなかった』とテンションが下がり、やる気が失せるんです。」

そこで、今回制作したフィールドノートでは「見つけたら丸印を入れましょう」という風に、できるだけ選択肢を無くしました。

足跡化石設問

足跡化石の設問。見つけたら丸印を付けるようにしています。

川のはたらき

「川のはたらき」では、どんな石が多かったのか丸印をつけさせる設問にしています。

学習教材という要素も大事なので、最後のページだけ選択問題を入れたのですが、選択肢は明らかに答えが分るものを用意しました。間違っている答えについて、「んな答えはあり得へんっ!」って、近くにいる児童と楽しみながらその問題にトライしてほしいと思った先生自ら、おもしろ問題を作ってくださいました。

面白巻末問題

おもしろ巻末問題。ここに掲載していない上の部分には「川のはたらき」の復習設問があります。

フィールドノート、まだまだ工夫したところがたくさんあります。続きは明日にお話します。
 

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香美町ジオパークフィールドノート(PDF)
児童編 : 指導者編

小学校児童向けジオパーク教材制作記シリーズ
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(4)(5)(6)
(7)(8)(9)

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパークの販促物&教材

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