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2/13「ジオパークセッション下北ジオパーク」(青森県)に登壇<2>サコタデザインの迫田さんのお話

      2016/03/02

昨日の続き、2/13に青森県のむつ市で行われた「ジオパークセッション 下北ジオパーク」(フォーラム)に登壇したときのお話です。今日は、サコタデザイン(株)の迫田司さんです。

下北ジオパーク
「ジオパークと全く関係の無い迫田です」という迫田さんらしい自己紹介からお話がスタートしました。迫田さんは高知県四万十市に暮らしながら、全国各地を飛び回り、地方で特産品のデザインを手掛けてこられた、地域振興といえばこの方というくらい全国的に有名な方です。(事業構想HPの記事を参照のこと)ジオパークでは、3年前の日本ジオパーク・室戸大会で分科会を一つ担当されていました。

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ジオをいかしたものづくり

デザインというのは、楽しいコミュニケーションを生むアイデア。いろんなまちでデザインを手掛けてきた中で、今回は四国西予ジオパーク・愛媛県西予市での活動を例に地デザインということをお話します。

下北ジオパーク

西予市は海抜0mの宇和海から、標高1400mの四国カルストまで、本州とほぼ同じ環境で、本州にあるほとんどの食べ物があるのが特徴です。東宇和郡4町と西宇和郡三瓶町の5町が平成の大合併の頃に出来たのが西予市です。

地域づくりのディスカッションから生まれた「うに醤油」

地域活性化について住民の方とディスカッションを進めていくうちに、地元の特産品の話が出てきました。海女さんが獲る三瓶町のウニがこの地域の特産で、本当に美味しい。ミョウバンなどの保存料を入れてない瓶詰めで売っているため、保存があまり効かない。だから三瓶町の人しか知らない逸品です。一方、宇和町には老舗の醤油屋「ヤマミ醤油」がありますが、西予市にはこの醤油屋1軒しか残っていません。これも宇和町の人しか知らない。

合併しても広すぎて、自分のまちにある美味しいもの、すばらしいものを知らないという住民が多い。地産地消という言葉をご存じだと思いますが、西予市のように、合併した広い「地域」での地産地消は「域内域消」と言えます。

下北ジオパーク

この三瓶町のウニ、そして宇和町の醤油。これを合わせて、日本一美味しい「ウニ醤油」を作ろうということになり、美味しいウニ醤油ができました。

地域のおばちゃんたちにマーケティングやれといっても難しいので、まずは、全国からウニ醤油を買い集めてきて味を比べて、さらに自分たちのウニ醤油を改良。

下北ジオパーク

どういうシーンでどういう風な料理にこのウニ醤油が合うかを提案するため、みんなでチカラを合わせてレシピを作りました。ブランドマークやラベルが販売する上でとても大事という迫田さんのアイデアで、「うに」というひらがなからピンときたマークに。そうして「ヤマミのうに醤油」が完成したのです!何と、このウニ醤油、JALの国際線で使われています!

IMG_0132-13

(写真はWebサイト「せいよ徒然日記」から転載)

活動が広がった宇和の男米プロジェクト

この他に、この地域ではもう一つ「宇和の男米プロジェクト」に関わりました。西予市特産のみかんを肥料(みかんぼかし)として用いた有機栽培のお米を作っている若い男性4人組で始めた活動です。

下北ジオパーク

これも、ブランドマークを作って販売して、ネーミングを考えたり、テレビでも取り上げられるなどして、活動を広げていきました。ついに昨年、会社を興し、江戸時代の街道が景観保護地区になっている卯之町の古い町屋を借りて、おにぎりを提供したり、米のイベントを開催する予定になっています。

ジオの発想は地域づくりの万能コンセプト

自分の地域をスキャンすると、どうしてもジオ=地と関わってくる。特に西予市は自然に配慮した産品が多い地域。それにフォーカスしていると、自分たちが地のモノで商品を作ることに迷いが無くなります。

商品開発に大切なことは、デザインはデザイナーだけのものでないということ。商品の背景にあるものや生産者の想い、農産物などであれば育つ風土など、表に出てこない根っこの部分がわからないと、そこから咲く花(=商品)がどんな風に咲くかわからない。だから、根っこの部分はデザインにとっては重要です。ボクの場合はそれを充分に聞き出してから、デザインを考えます。

地域がどうなっているかスキャンすれば、コンテンツは増えてきます。しかし、第一次産業の人は商品開発なんて無理です。いいものをきちんと作って販売していくためには、広域で例えばマーケティングや商品デザイン、販売など専門家と組んで商品開発をしていくことです。

発見する力を養いましょう。埃を払って磨くと見えてくるもの、それは未来を映しています。デザインを生み出すアイデアにもなります。

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迫田さんの次の講演が私で、準備で席を外したので、講演途中までの話ですが、「地デザイナー」の迫田さんらしいお話でした。私の暮らす但馬もあるんですよ。六次化して美味しい食材からいろんな商品が販売されているのですが、それが京阪神のスーパーでみかけることがなくて、どんだけ頑張っても道の駅止まり。一次産業者や役場職員、JA職員だけで、商品が京阪神で持続可能に販売されることが無い理由が、迫田さんの話ですーっと入ってきました。マーケティングやデザインの本物のプロが関わっていないのです。どれだけ商品素材が素晴らしい、味が美味しいものであっても、マーケティングやデザインが出来ていなければ、世の中に伝わらないのと同じ。伝わらない=伝えていない=知られない、です。

明日もジオパークセッションのフィードバックを続けます。

 

2/13 『ジオパークセッション 下北ジオパーク』
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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ジオパーク講演会

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