9/24「有料ガイドの問題点」ブログの反響がスゴイ!
今週、ジオパークの全国大会が霧島で開かれます。私はジオガイド分科会(200人近く参加するらしい)で8つのグループに分けて討論をするのですが、そのうちの一つのグループリーダーを仰せつかってます。
さて、先月24日に「キャッシュポイントで気づいた有料ガイドの問題点」というブログを書かせて頂きました。準備にかかる費用を行政が補助金等で負担し、ガイドの日当はボランティアか交通費程度ということが恒常的に行われてきていて、プロのダイビングガイドとして活動してきた私としては、ジオガイドというのはキャッシュポイント(報酬が発生する場)が私の感覚とずれていることを痛感したのです。
このブログに関して、Facebookでは広く拡散して頂き、シェア14件、100いいね!以上付いただけで無く、ブログも1200アクセスに及び、一ヶ月が経過した今でも増えています。私だけが思っていることか?と思っていただけに、とても心強く思いました。
いろんな意見を頂きましたので、匿名にしてご紹介します。
1)ステークホルダーの皆が一緒に関わることが大事
◆ボランティアが整備したルートを、ちゃっかり有料ガイドしているみなさんも、整備に参加してほしい。
2)補助金について再考しよう!
◆補助金の意味を再考すべき。補助金を出せばやったような気になってる行政の体質とともに。
◆補助金はあくまで「補助」であって、自己資金・投資なくしては成果が期待できない。
3)プロガイドは適正な報酬をもらうべき
◆都市部の観光通訳ガイドですが、プロとして報酬を頂くことは、仕事の質を高めるためにも大切だと思います。
◆旅行会社の立場として、当たり前に、ビジネスの話をすると、私達はお金のためにやっているのではない、、、と、言われることがあります。補助金とお客様からもらう対価、、、どちらを目指すべきなのか?答えは明確です。
◆ジオガイドよりちょっと前に始まっているエコツアーガイド(エコツアー)でも同様の構図が見られます。NPO=ボランティア=タダ=それほど価値がない、、、という誤解も相変わらず根深いです。いずれの問題も、ガイドやNPOの側にいる人の自覚や言動が原因の1つではと感じています。
◆これまで手弁当で、ほとんどボランティアでやってきたシニアガイドの方達の固定観念はなかなか手強いです。
◆以前、仕事でジオガイドさんをお願いしようとした時、すごく困りました。まず、問い合わせ先。役場は、ガイドさんの連絡先を言うから、直接交渉してくれとのこと。値段も直接聞いてと。観光協会に問い合わせると「資格はあるけど、実際にできる人は少ない」とのこと。日にちは迫るのに、なかなかガイドさんが決まらず、焦りました。私はガイド料も予算に組んでいたのですが、当日来て下さった方は、「特に基準は無いので」と、交通費程度しか受け取られず。需要はあるのに勿体無いなあ、と思いました。窓口や、料金の基準など、もう少し明確になれば、と思います。
ガイドを行うわたし。
香住で獲れる5種類のイカについて説明中!
4)環境を保護保全するのは行政だけでいいのか?
◆(環境を)維持していくのも大変です。タダが当たり前みたいに考えている方も多いように感じる事もあります。
◆行政のサポートは必要ですが、お金の出しどころを変えていく必要がある。
5)ガイドを一つの雇用創出にしなければ!
◆地域づくりの話と雇用創出、経済の話を混同されている方も多いように思います。
◆お金を貰う相手を間違えてはいけないなと、身が引き締まる思いです。ジオパークの活動を通して、若い人が地元に残るようになれば、地域の活性化に繋がると私は考えています。今小学生の子、中学生の子に、道を示せるように、自分も頑張りたいと思います。
6)ジオガイドの基準を再考する機会に。
◆皆さんのコメント読んでてどれももっともなことだと思いました。そして、どこのジオパークでもこの問題で頭を悩ませているんだなと。ジオパークの審査の時に「ジオガイドの基準とガイド料の料金設定をきちんときめているか。登録したガイドをきちんと管理(掌握)できているか。」という審査基準があってもいいのかなと。そうすれば、各ジオパークで本腰いれてこの問題に向き合うんじゃないでしょうか。
◆某ジオガイドの会は専門的に色分けしています。山岳ガイド、里山での植物ガイド、街歩きの歴史、神話ガイド。このようなシステムもいいかと思います。認定されても専門知識以外のガイドの基本だけは必須だと思います。
◆外の方から見えるようにしておけば、お客様のニーズにあわせてガイドをえらぶことができますし。
そして、「ジオガイド」を名乗る以上は、最低限これだけは知っておこうという基準を、各ジオパークごとに決めておくのもいいですね。
******
今日はどんな反応があったかだけをコチラに書かせて頂きました。明日以降、この話を展開させていきたいし、ジオパークの全国大会の時には全国のガイドが集まってくるので、この話も広げていければ、と思っています。

今井 ひろこ


最新記事 by 今井 ひろこ (全て見る)
- 第6期・南紀熊野観光塾「塾生講習」に参加して(5/n) 選ばれるだけの理由が無ければ売れない - 2019年1月17日
- 第6期・南紀熊野観光塾「塾生講習」に参加して(4/n) 着地型観光で選ばれる商品とは? - 2019年1月15日
- 第6期・南紀熊野観光塾「塾生講習」に参加して(3/n) ターゲットを一つに絞る - 2019年1月14日
関連記事
-
-
「本質に目を向けて知る。その先に変化や繁栄が有る。」ことを学んだ温泉寺
先日、城崎温泉の足湯に浸かったら、足どりが軽くなって「温泉」の効能を感じたワタシ …
-
-
ジオパークは「温故地新」~神戸新聞掲載「見る聞く」から<3/終>
県内各地では10年前に平成の大合併が行われ、自治体が再編されましたが、合併後の市 …
-
-
10/18竹野浜ビーチクリーンイベント、無事終了〜!
昨日。10月18日の午前中、兵庫県豊岡市の竹野浜海水浴場周辺のビーチクリーンイベ …
-
-
お客様に喜んでいただける情報をお伝えできていますか?
先日、ジオガイドをさせて頂いたお客様は女性3人組。前日に私の地元・香住に入り、翌 …
-
-
ジオパークが子どもたちに浸透してきている!
一昨日、香美町香住区の一日市地区の区民祭に行ってきました。地域の歴史や文化、様々 …
-
-
12/14 ジオパークガイド養成講座にて、リスクマネジメント講座に登壇!
今日はこれから、秋田の4つのジオパークをSkypeで結んで講義を行う「ジオパーク …
-
-
11/17(火)土佐清水市のジオパーク講演会に登壇!
先日、11月17日に高知県の土佐清水市中央公民館でジオパーク講演会が開催され、日 …
-
-
第16回東北環境教育ミーティング2014inあきた白神で登壇
昨日、秋田と青森の県境にある八峰町で開催された「第16回東北環境教育ミーティング …
-
-
松葉ガニと香住ガニと黄金ガニの食べ比べ講座を開催しました!(前編)
先日、城崎オンパク2015年秋のプログラムとして、『松葉ガニと香住ガニの食べ比べ …
-
-
宿を営むのに必須なコト2つ
9月から本格的に始めた、小規模宿泊施設(とくに10室以下の民宿)の集客・販売促進 …