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住民に対しジオパークに興味を持たせる3つの仕掛け(2/2)

   

住民へジオパークへの興味の持たせ方や住民の巻き込み方とは?という講演後の質問に対しての答え、一昨日のブログの続きです。

3つの仕掛けのうち、

マスコミさんに記事をたくさん載せてもらうこと

昨日のブログで書きました。後の2つをお話しますね。

総会・支部集会で出前講座を開催

2012年2月出前講座
2012年2月 余部青壮年会での出前講座

住民にいくら「役場で出前講座に行きますよ!」とHPに掲載しても誰も見ていません。そのため、観光協会の支部集会で出前講座を開いたことを記事に書いて頂き、それに気づいて頂いた他の観光協会や老人会などにお声をかけて、総会などの前の講演会でジオパークの話をして頂きました。その際に心がけたのは、どの会場でも画一的な話をするのではなく、参加者が最も多い地区のジオサイトの話やジオストーリーを話し、ジオパークの奥深さとこの地域のすばらしさを再認識して頂くことでした。3年8か月の間に町内の出前講座だけで50回は行っています。その活動は私の今のスピーチ講師の原動力となっています。そのおかげもあって、町内隅々までジオパークという言葉を伝えていくことに成功しました。

ワカモノにジオパークを活用してもらうこと

SKS
香美町商工会青年部 SKS(干しギススティック)

香美町でジオパークの理解度が最も進んだのは、若者まちづくり懇話会や香美町商工会青年部、香住JC、但馬牛ゆったりウォーク実行委員会など、若い人たち(と言っても20代~40代)がジオパークに興味を持ち、自分たちが行うイベントや事業にジオパークを絡めて下さったのが大きいです。

自分の暮らす地域に誇りを持ち、良くしたいと思って、地域に根を張り頑張る人たちは、本当に前向きです。彼らの事業を1回限りということでなく、事業継続しそれが町のPR、地域のPRにつなげていけるようにアドバイスをさせて頂き、マスコミさんにも協力して頂きジオパークとしてもPRを続けた結果は素晴らしいものがありました。

各団体の成果につながっただけでなく、活動を通じて町内外に知り合いが増え、結果的に商圏が広がって利益を上げている方々が出てきました。どんどん外へポテンシャルを伝えること。今の時代は、値段勝負になりがちですが、多少の値段差があっても、価値が伝わっていれば関係性で商品を買う時代です。友達だから、知り合いだから確実だ、と買ってくれる仲間を増やすことが、商圏を広げることにつながり、田舎でも踏ん張って商売をしていけるのです。地域にお金を落とす循環を関係性で生み出すということを、最初に理解したのは、町のワカモノです。

そこまでの話をきちんと各団体に伝え、自分たちが行いたいことを自らの言葉でPRし実行する。これを継続してこそ、地域に活気が出てきます。残念ながらこの活気はシニアでは無理なのです。これからを担う若い人たちだからこそできることなのです。

*****

以上、住民へジオパークへの興味の持たせ方や住民の巻き込み方とは?に対する答えを書いていきました。なぜこのジオパーク事業を推進するのか、という理由と目標を、住民が共感できるように分りやすい言葉で説明することです。伝わっていないということは伝えていないことと同じです。まず、ここからがスタートだと思います。

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ジオパークとは?, ジオパーク講演会, 山陰海岸ジオパーク

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