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夏休みの自由研究が最優秀賞に!〜ジオガイドの新たな役割に〜

   

昨日は所用で大阪市内の病院へ。戦前に病院が建つ前は、私の母校の高校(といっても旧制中学の頃)が建っていました。そういう碑が遺されているのを偶然発見!久しぶりに校章を見て、先月の学年同窓会を思い出した私でした。

北野

こんにちは。兵庫県北部・豊岡市で宿専門で集客のアドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越し頂き、ありがとうございます。

最優秀賞を受賞!・・・私じゃないけど。

先月だったでしょうか、新聞に「片岡さん最優秀賞 浜の砂など比較調査」と大きく載っていました。

自由研究

山陰海岸ジオパーク研究作品コンテストで最優秀賞を受賞したとのことですが、この夏休みの自由研究、私がサポートさせて頂いたので、我が事のように嬉しく思います。ジオパークガイドの新たな役割にもなるかな?

どんなサポートを行ったのか?

今夏、近所の男子中学生のお母さんからお話しを頂きました。理科の先生から『訓谷なら、ジオパークにとても詳しいイマイさんが居られるので、イマイさんに相談しながら進めるように』と言われたそうで、自由研究ならと主人を経由して、小学校の課外授業の経験がある私に話が舞い込んできました。

今は先生からある程度、研究課題を与えてもらえるみたいです。彼の学校は、全校生徒合わせても50-60人の小さな中学校だから、ひとりひとりのケアが手厚く、絵画や自由研究では素晴らしい作品や研究が次々出てきます。

先生からは「訓谷浜のジオについて研究するように」と課題を頂いたのですが・・・漠然としすぎ(笑) そこで、中学生くんとディスカッションしながら、地形地質に絞って訓谷浜で不思議って思ったことをブレストして頂きました。すると「小学校の時に、浜を歩いていて、両端で砂粒が違うなぁって思った。あと、両端の崖の色が違うし」って言うじゃないですか! これらが何故なのかを調べる一方、地形地質以外の違いも見つけてみよう!ということになりました。

とっても暑い日でしたけど、訓谷浜の北端から南端まで歩いて、砂粒をサンプリングすると同時に、植物についても調べて写真を撮りました。その際、カメラは防水タイプのデジカメを彼に貸して、自分で撮影できるようにしました。

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同じ浜だけでは面白くないので、川を挟んで反対、西側の浜も違いを調べてみることを提案し、早速、違いを見つけに行ってみました。

地図

訓谷集落の川向かい、無南垣(むながい)集落にも浜があります。真ん中の陸繋島・嶋山(柴山ともいいます)を挟んで西に無南垣浜、東に訓谷浜があります。

実は全く浜の様子が違うのです。こちらは無南垣(むながい)浜。

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こちらは訓谷(くんだに)浜。(昨年冬撮影)

佐津浜

砂浜だから訓谷浜は海水浴場がありますが、礫浜の無南垣(むながい)には海水浴場はありません。もちろん、咲く花も異なっていました。この日は観察とサンプリング、写真撮影で終わりました。

後日、なぜ、訓谷浜の砂粒の大きさが端同士で違うのか、崖の色が違うのか、そして、川を挟んだ2つの浜の様子が違うのかという「3つの”違い”」について考察をする時間を取りました。私はジオパークガイドなので答えを知っているのですが、それを教えるだけでは彼の研究になりません。そこで、彼が見つけたそれぞれの違いについて、順番にブレストで考えられる原因を挙げて頂き、それぞれについて問答を重ねて、考えた数々の原因から「これだ!」という原因を彼自身に見つけて頂きました。最終的なまとめはが中学生くんと学校の先生がされたようです。

私はとにかく「きっかけを与えていくだけ」に徹しました。彼も「出す以上は最優秀賞を狙いたい!」とやる気をもって研究に臨んでいたので、願いが叶って良かったです。この研究をきっかけにジオパークに興味を持ってくださったら嬉しいです。

ジオパークガイドの役割のひとつは「教育のサポート」

ジオパークは地形地質をベースにその土地の歴史・文化・風習など「暮らし」に至るまでを学び、将来にわたって守り伝え、地域振興につなげる活動です。その中の重要な柱が「教育」。どういう歴史があり、何のために守り伝えていくかの理由が無ければ、どうやって守っていけば良いかもわかりません。そこを伝えるのは何も教師だけではありません。地域に暮らす人々やジオパークガイドが伝えていくことも大事です。

ただし「伝える」と「教える」は全く違います。その違いがわからない年配者や年配ガイドほど気をつけてほしいです。知っていることを全て話したとしても、子供はその事柄が腑に落ちなければ感動もしないし、動こうともしません。腑に落ちて納得して、はじめて自由研究を自立型で進めることができるのです。

それはガイドの時も同じです。年配者は「すごいですねー」って言われたいために、どうしても知っていることを並べ立てて話しがちです。それを自由研究のときにしたとしても、子供達は動こうとしませんし、研究を楽しいものだと思わないでしょう。

もし、ガイドの方が「夏休みの自由研究」のサポートに入って下さるなら、どうか「きっかけ」だけを与えて、どれだけ答えを知っていても、決してガイドの口からは言わないで、子供達に考えさせて下さい。それはガイド能力のひとつ「インタープリテーション能力」を上げることにも繋がります。お客様に「教える」のでは決してできない、「伝わる」ことで、初めて感動を与える事ができるのだから。

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ガイド

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