ジオパークのポスター発表2本もしちゃった!
無謀にも「二つ出したいです!」と募集当時の余裕と勢いに乗って言ってしまったら、まさかの怒涛の10月となり、おまけに山陰海岸ジオパーク国際学術会議で口頭発表とパネルディスカッションも引き受けたうえで、ポスター発表を2本出すと言ったことに当日朝まで後悔しきりだったワタクシです。
今回は週末にもかかわらず無理を言って、NPOたじま海の学校代表で私の旦那でもある今井学にヘルパーに来てもらって、彼に一本を、私はもう一本のポスター発表をしました。結果的に2本ちゃんと発表して良かったです。反響がそれぞれにあり、私の収穫になりました。
1.観光ガイド「香美がたり」小代編のツアー造成
【発表要旨】「香美がたり」は、ガイド養成講座を受講した地元認定ガイドと一緒に、歴史や人物、自然などを話しながら、街並みを散策する「まちあるき」ツアーのことである。3月には香美がたりの公式HPとFacebookページなどのWebsiteも開設した。観光客の利便性や満足度の向上を図るべく、ガイドツアーを定時開催してジオパークへの理解度を深め、山陰海岸ジオパークへのリピーターを取り込むのが目的である。
今までは、当NPOの単独事業としてツアー造成を行ってきたが、今年度は山陰海岸ジオパーク小代ファンクラブ及び小代観光協会、神戸夙川学院大学の河本准教授との協働事業として、小代地域で「但馬牛と棚田の暮らしを訪ねるツアー」のガイド養成とツアーコースの造成、ガイドブックの作成、及び「但馬牛ミニ博物館」の展示パネルの入れ替えを行う予定である。
ということで、ポスター発表では、当日までの活動内容やモニターツアーの結果、参加者からの意見や見えてきた課題について報告しました。そしてポスターの前には、今度のモニターツアーを行う城崎温泉博覧会のパンフレットも山積みにさせて頂きました。
ところが、どうもツアーの価値を伝えるということがポスター発表では難しかったようで、ここはNPO代表の旦那に任せたんですが、苦戦していました。国際学術会議に来られている方々とツアーに参加する方の客層がずれていたのかな?と思いました。
2.学校教師・ジオパークガイド・地質専門家の連携によるジオパーク教材の制作
【発表要旨】2014年3月、香美町におけるジオパーク事業の一つとして、小学生向けジオパーク教材(児童用A5版20頁冊子、指導者用A4版60頁PDFファイル)を制作した。これはジオパークガイド(ジオパーク推進員)が連携の核となり、「身近にある山陰海岸ジオパークを授業で教材として利用したい」と考えていた小中学校の現役教師のグループ(美方教育文化研究所地域教材開発部)と山陰海岸ジオパーク学術部会の地質専門家との三者連携によって制作されたものである。
今回、ジオパークガイドを核に、学校教員、ジオパークの学術専門家と連携が取れたため、それぞれの得意分野や専門知識を活かすことができた。さらにこの連携を基本として、教師と密接な関係にある教育委員会とガイド(ジオパーク推進員)と密接な関係にある観光商工課も加わり、それぞれの役割を果たした。この連携が無ければ冊子制作は実現しなかったといえる。一般に行政の中で異なる部署が協力して一つの成果を上げることは難しいとされているが、ここでは教師とガイドが連携することで、自治体の行政内部での異なる部署の連携をも産み出したといえる。教育現場で使い、教諭の目線で更なる活用方法を構築し、ジオパークと地域を学ぶ教材としてフルに活用してこそ、この教材は「生きた教材」となる。そのためには今回示したような、連携の核となる人材を中心に各機関が連携して運営を図ることが有効である。今後、継続的にこのような教材を作成していける体制を、行政やジオパーク内で確立していくことが望まれる。
こちらのポスター発表は環境省のレンジャーの方、白山手取川ジオパークの方、現高校校長の方などを含め、7-8名の方がお話を聞いてくださいました。「素晴らしい冊子で、指導書が特にスゴイですね」とお褒め頂きました。(ちょっとワタクシ誘導気味のご感想ですが)それに「この児童書だと小学校3年生でも充分使えますね」「現役の先生方がこれだけ協力して頂けるのが羨ましい」と仰っておられる方も。なにより「これを実質半年で作ったのがスゴイ」と目を丸くなさっている方もおられまして、相当に反響が大きかったです。積んでいた児童書テキストは瞬く間に減りました。
以上、ポスター発表の様子でした。結局、コアタイムでない時もポスターの前で発表をしていたので、他のポスター発表を聞きに行けずでした。
ジオパークの推進協議会の皆様
中小企業、個人事業主を含む
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今井 ひろこ


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