但馬牛の安産祈願「大日祭り」に行ってきました!<上>
香美町小代は現在の黒毛和牛のルーツとされる但馬牛発祥の地。一家に一頭、農耕牛として雌牛を飼ってきた歴史があります。現在は母牛を飼い、肉用牛の子牛を生産する繁殖農家が20軒弱あります。その但馬牛の安産祈願をする「大日祭り」が行われるということで、現在NPOたじま海の学校で養成中の但馬牛ガイドのみなさんと一緒に、祭りを見に行ってきました。
この日、久しぶりに10センチほどの雪が積もり、冬らしい風景が辺り一面に広がる小代でした。
但馬牛の安産祈願をする大日堂は、小代谷の奥、東垣という但馬牛を飼う農家が多い地区にあります。約300年の歴史を持つこの祭り。昔は毎月28日が縁日で、最も子牛の出産が多い冬の1月28日が大祭の日となっていたそうです。但馬牛を飼う農家が減少した今、この1月の大祭だけになり、東垣地区の皆様によって「大日祭り」が行われてきました。
雪の大日堂。次々と参拝客が訪れていました。
地元小代の住民の方でも、但馬牛に関わる方でないとお参りしないとのことで、殆どの方が祭りの存在自体を知らない、あるいは聞いたことがある程度で行ったことが無いとのこと。地元住民である但馬牛ガイドの方も、誰も参加したことが無いと言うことでした。ここをコースの中で案内することになっていますので、これは祭りの雰囲気を肌で感じておかないと!
祭りは7時過ぎから午前中まで行われているそうで、私たちガイドチームは9時すぎに到着。すでに10人ほどがお参りをしていました。お堂に入って、この日だけ開帳される大日様にお参り。
年に一度だけご開帳される、大日如来さま
その前には直径3センチほどの丸い茶色の玉が木箱に入って祭られています。大きなチョコボールみたい! 実はこれ、但馬牛がグルーミングをして胃から出した「毛玉」だそうです。猫はよく出しますけどね。ですが牛ではとても珍しいものらしく、その毛玉が出た家には幸運が訪れるとされる縁起物。集落できちんと木箱に入れられ、この大祭の日だけ拝むことができるのだそうです。そのような話を温かい甘酒を頂きながら、いろりを囲んで畜産農家の方から伺うことができるのも、お祭りならではですね。
木箱に収められた縁起物・牛の毛玉
続きは明日に・・・
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今井 ひろこ
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