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ジオパークって民間にどう浸透させればよいの?☆ジオ談会に参加

   

今朝もよく晴れて、事務所のある豊岡市内は真ん中に川が流れて盆地特有の朝霧がすごいです。さて、昨日は山陰海岸ジオパークに興味のある方々がゆるく集まる「ジオ談会」という会合に参加してきました。山陰海岸ジオパークで学術分野を支える兵庫県立大学先山先生、松原先生と、鳥取環境大学の新名先生の3名が音頭をとって、ざっくばらんに活動報告など、年に3−4回開催しています。参加者は、住民や学生、ガイド、専門家など、多様性に富んでいます。

ジオ談会

さて、今回のジオ談会。通常だと研究発表や審査へ行った世界ジオパークのお話などアカデミックなお話が多い中、「ジオパークが最近面白くない。」という切実なお悩みを抱えた投げかけや、5年の活動を振り返っての疑問が飛び交って、それなりに白熱した4時間となりました。

「ジオパークって民間に浸透していない!」

ジオパークのイベントやフォーラム、国際会議などをやってというのは、行政からのトップダウンで、住民はどう思っているかというと「お役所が勝手にやっとる」としか思っていない。それをいかに住民主導(ボトムアップ)で進めていくのか。4−5年携わっていてもなかなか手応えが感じられない部分なのかもしれません。

誰のためのジオパークなのか?ということもよく聞かれます。行政のため、住民のため、ガイドのため、学者のため、若き研究者のため、商人のため、農家のため、漁師のため・・・? 誰のものでも無く、全員のためのもの、と思っています。定義するとそれに縛られて、活動の幅も広がりませんし、そもそも、そこで暮らす、その職業で生きる目的や夢が違いますもんね。

ジオ談会

例えば、私が講演の時にもしも「ここに初めて参りましたが、何も無い所ですね。皆さん、暮らしていて楽しいですか?」なんて最初の挨拶で言ったら、どこでもムッとするんでは無いでしょうか?どこでもあるんですよ、誇れるものが。

地域で誇れるものが分からないということはよくあること。視座をかえて良い点を見つけることは外の方しかできないです。(人間でもそうですもん。自分の強み、自社の強みをすぐに言うことができる経営者は希です。)ジオパークの活動でいろんな専門家や外部のかたが入って下さって、それを見つけて、売れるものにし、生産場所を作る、或いは販売して、観光客や参加者に対応する人を雇用する。ビジネス展開が図れれば、住民は否が応でもジオパークの視座に感心を持つと思います。

民間にジオパークを浸透させる方法

民間にジオパークが浸透しないと嘆くのであれば、住民が目に触れたり、活用したりなど、ありとあらゆる方法を考えてみると良いのです。たくさんありますよ!どれが正しいとか間違っている、誰がカネ出すとかは考えずに出してみて実行することです。

*毎日流れる区の有線放送では必ずジオパーク一口メモを伝える。
*役場のトイレットペーパーにジオパークのマークやPR文を入れた物を使う。
*役場が使う封筒にジオパークのPR文を入れる。
*役場の公用車にすべてジオパークのロゴを入れる。
*役場職員の研修にジオパークのネタを使う。
*役場の名刺の裏にジオパークPRを入れる。
*ジオパークが好きな社長を増やし、オフィスの壁にジオパークのポスターをはってもらう。
*ジオパークを応援してくれる会社へ出向き、ジオパーク講座を開く。
*ジオパークを応援する会社に特産品をつくってもらうビジネスセミナーを開く。
*ジオパークを応援する会社では、ジオパークPRをいれたトイレットペーパーを使って貰う。
*ジオパークを応援する会社で、会社のパンフレットや配布物にジオパークロゴをいれてもらう。
*ジオパークを応援する会社では、名刺の裏にジオパークPRをいれてもらう。
*ジオパークを活用して起業するIターンやUターンの若者に対し、補助金を前払いして、商品開発をしてもらう。
*ジオパークをPRするような食事メニューを飲食店で出してもらう。
*ジオパークの番組をゴールデンタイムに30分作る。
*ジオパークを巡る旅行番組「ジオパーク路線バスの旅」を製作して流す。
*週に一度はジオパークの取り組みが地方欄に載せるように活動をする。
*新入社員研修の一コマに地域を学ぶジオパーク講座の受講を義務づける。
*ジオパーク体操を作って、夏休みにラジオ体操と共に行う。
*小学校の授業でジオパーク学を必ず入れる。
*銀行に協力してもらい、通帳にジオパークのジオサイト風景写真をつかったものをつくってもらう。
*銀行に協力をしてもらい、ジオパークの図柄の入ったキャッシュカードをつくってもらう。
*イオンカードに各ジオパーク毎にWAONカードをつくってもらう。
*JRの切符入れの封筒にジオサイトの景色写真やロゴをいれてもらう。
*商店街のポスターにジオパークのPR文を必ずいれて張ってもらう。
*お風呂屋さんの桶をケロリンからジオパークロゴの入った桶にする。
*毎日辻立ちをして、ジオパークをPRする。
*コミュニティーFMでジオパークをPRする。
*各集落でジオパークの説明会をする。
*病院の待合室にジオパークの説明が書いたパンフレットを置く。
*病室の天井にジオパークのマークを入れる。
*ガソリンスタンドで他地域ナンバーの車にジオパークパンフレットを配布する。
*ジオパークPRの入ったポケットティッシュを配布する。
*風邪ひいたときにつけるマスクにジオパークロゴを入れる。
*ふるさと納税で、ジオパークエリアで生産された高級食材ばかりをあつめたジオパックを作ってPRする
*年賀状でジオパークPRをする

・・・キリが無いのでここで終わりますが、方法は百万通りあるんです。なにかするための方法「無い、見つからない」ということは無いんです。それを言う人は、やらされて義務感だけでやっている人。或いは、一つ二つやっただけで、簡単にできないからって最初から諦めているからです。

万策尽きたとき、「あきらめない」という名案がある。(福島正伸先生)

小さいことでもたくさん出していき、愚直にすべてやってみる。たまたま見つかればそこで解決しますし、解決しないのであれば、まだまだ方法を挙げていき、見つかるまですること。続けること。自分を信じて。。。それが、ジオパークだけでなく、ビジネスを成功させる術です。

こういう「方法1000本出し」をジオパークでもやったらええんだね!んだんだ。

そういうアイデアを考えさせてくれる、ゆるいつながりの「ジオ談会」。今後もゆるく長く続けていって欲しいし、参加していきたいと思いました。

ジオ談会

終わったあとは「ジオ談会 忘年会」でした。更に議論を深めつつ、美味しいものにも舌鼓。とってもすばらしい会になりました。

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, 地域活性化, ジオパークとは?, ジオパークビジネス, 田舎での商売心得

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