「どんなネタがお客様にウケるか?」マリンガイド有志が集まって勉強会開催!
一昨日書いたブログ《「質の低いボランティアガイドはストーカーと一緒」〜『観光立国の正体』から》がとうとう3000アクセスを越えて、私のブログのトータル順位で3位まで達しました。スゴいです!
こんにちは。兵庫県北部・豊岡市で宿専門で集客のアドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越し頂き、ありがとうございます。
カヤック、ダイビングなど・・・マリンガイド有志が集まって勉強会開催!
昨日、日本の渚百選に選ばれている豊岡市竹野浜で活動するカヤックやダイビングのガイド有志を集めて、ジオパークの勉強会を開催しました。NPO会員でカヤックガイドも手伝うダイビングのインストラクターから
「どうやってジオを伝えれば、お客さんにウケるのか、教えて欲しい!」
という悩みを聞いたのがきっかけで、知り合いのマリンガイドを中心に12名の方々に参加して頂きました。
講師は兵庫県立大学大学院で地質学を教える先山准教授。私がいつもジオパークで学ばせて頂く専門家で、博物館に勤務して居られたので、一般の方への説明がとても分かりやすいです。
マリンガイドが現地の科学者に教えを請うのは、ダイビングガイドが魚や海藻を同定するときぐらいで、ほとんど接点がありません。ジオカヌーと謳っていても、実際に地質&地理をガイドが学んでいるかというと、そうでもないようで、今回初めて専門家の話を聴くマリンガイドも居ました。
大地の成り立ちをまずは知ってもらうことから
座学では先ず、この地域の特徴である猫崎半島がどうやってできたのかについて、日本列島の成り立ちから説明して頂きました。2000万年前頃、アジア大陸の端が裂けて、どんどん離れていき、今の位置まで移動したという話です。それぞれの時代で出来た地層や柱状節理などの特徴を写真で見ながら説明して頂きました。
今までは○○岩と岩石名だけを伝えていたとのことですが、岩石名を伝えなくても、どういう風に出来たのかを話すほうがお客様も分かりやすいのではと先山先生はアドバイスされていました。
その上で、この地形があるからこそ、風待ち港として北前船が栄えたり、白砂青松の浜が広がる美しい光景が見られる理由を繋げると、現代とリンクできるので、お客様がガイドの話を理解しやすくなりますね。
「どんな風に伝えたらお客様が楽しんでくれるのか?」プロは探求!
講義のあと、参加者皆さんからの質問タイム。「カヤックでは止まると酔う人が出てくるので、洋上の限られた時間でポイントをつかんでどんな内容を話したらいいのか?」「地質や地形に関心の無いお客様に、どう関心持ってもらえるように話したらいいのか?」という質問も寄せられました。正しい知識を学んだ上で、それはネタの引き出しの一つにしつつ、それをどんな風に伝えたらお客様が喜んで下さるか、楽しんで下さるかを考えている、現役のマリンガイドだからこその質問です。
昨日の勉強会には、NPOでお招きした北海道の洞爺湖有珠山ジオパーク・火山マイスターの三松靖志さんがオブザーバーとして参加して下さっており、ここほどの白い浜や砂州が北海道の砂浜には少ないこと、カヤックをする前からドキドキワクワク感を演出することも必要と仰っていました。
「『ここは江戸時代、北前船という商い船の港で、風のチカラだけで動かす船だったんです。今、みなさんはもっと小さいカヤックを、風のチカラでなく手のチカラで動かします。目標地点までがんばって進みましょう!』と伝えるだけで、北前船と港があったことを伝えることができる。」
洞爺湖有珠山ジオパーク火山マイスターの
三松靖志さん
カヤックが戻ってきてから、猫崎半島のお陰で北西の季節風を避けることができ、船を着けることのできる港になった、と伝えると、猫崎半島がどうやって出来たのかを知りたい人なら興味持って続きを聞きたいと思うでしょう。
質問タイムのあとは、残れる方だけで30分ほど短い巡検。お天気がめまぐるしく変わる中、見えている地形を解説して頂き、理解を深めて頂きました。
その後は、お楽しみの昼食♪ コスパ最高クラスの「おっとっと」で、手作りの日替わり定食600円をみなさんで賞味♪
これだけおかずが付いて600円とは!
遊びに来ているお客様が、ガイドのインタープリテーションで自然と生き物や植物、地形や防災に興味を持って下さったらウレシイし、何度も足を運んで楽しみ方をたくさん見つけて欲しいです。そのためにも、継続的にマリンガイド向けのジオパーク研修も私のNPOで行っていきたいと思います。
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今井 ひろこ


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