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「おもてなし日本人の都合の押しつけである」〜『観光立国の正体』から

   

今日も藻谷浩介さん&山田桂一郎先生の著書『観光立国の正体』から、私が共感したところをお伝えします。

こんにちは。兵庫県北部・豊岡市で宿専門で集客のアドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越し頂き、ありがとうございます。

「おもてなし」って事業者の押しつけ?!

「おもてなし」について著者のお二人はこう述べています。

観光立国の正体

藻谷さん:「おもてなし」って言われているものはたいてい事業者の都合の押しつけで、「相手が何を望んでいるか?」をマーケティングしたものではないですから。

(『観光立国の正体』藻谷浩介&山田桂一郎 著 より抜粋)

山田先生:「おもてなし」というと日本人は、何か日本流の固定した接待のパッケージやマニュアルみたいなものを想像してしまうのですが、肝心なのはお客様の満足を獲得しつづけることです。それには相手によって対応を変える臨機応変な姿勢がひつようですし、相手が何を望んでいるかを瞬時に見抜くセンスも要求されます。

(『観光立国の正体』藻谷浩介&山田桂一郎 著 より抜粋)

私もジオパークや商工会関係のセミナーで「おもてなし」について講義してほしいと言われます。昨今のマニュアル好きな日本人に合わせてパターン化できれば良いのですが、十人十色、相手が何を求めているか全く違うことも。マニュアル化すればするほど、ズレたときはクレームになるキケン性もあります。

日本はプロダクトアウトの発想。「あるものを出す」のが「おもてなし」?!

藻谷さん曰く、

藻谷さん:日本はプロダクトアウトの発想だから、「あるものを出す」のが「おもてなし」だと思っているのでは?他人の家に行ったのもプロのやっている宿に行ったのも同じで、相手が腹が減っているかどうかお構いなしに、クオリティーの低いものを出して「さぁ、食え」というのもおもてなし。要は供給者側のセンスと都合の押しつけに過ぎない。

(『観光立国の正体』藻谷浩介&山田桂一郎 著 より抜粋)

だから「おもてなし」は要注意キーワードと述べています。特に、大きな組織がやっているマニュアル的なサービスの方に、おもてなしの欠如を感じるそうです。お客様に近い現場スタッフは頑張っているけど、その他の動かないスタッフや経営者が足を引っ張っている、と。

お客様が何を望んでいるかマーケティングしているか?

お客様が何を望んでいるかマーケティングしているかというと、意外とそういうことを聞いていない宿が多いと思います。だって、お客様のことを考えて宿泊プランを考えているか?と言われれば疑問符が付くモノもありますから。

例えば、販売価格がズワイガニに比べて安いからと、この時期に出す宿が少ない「ベニズワイガニ」の料理コース。

gottuo 香住ガニ

お客様の中には「カニはどんなんでも美味しかったらええねん」という方も居られます。きっとカニを食べるのが目的ではなく、カニ料理を食べてワイワイしたい仲間の笑顔や雰囲気を楽しみたいと思っているお客様。

そういう人に選択肢を高いズワイガニだけにして良いんだろうか?と最近よく悩みます。それこそ押しつけじゃないかなって。ズワイガニよりもベニズワイガニのほうが利益率は高いし、安定的に供給できるカニだし、何と言っても香住のベニズワイガニは美味しいし。

これだけ食材豊富な但馬で、お客様がどういう旅を望み、どういう嗜好なのかを外国人だけでなく日本人対象にも、たぶん豊岡DMOか行政がするのかもしれないですが、マーケティング調査を重ねて欲しいと私は思います。 

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - 書評, 観光

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