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沖縄本島で勝手にジオガイド♪

   

昨日まで3泊4日で沖縄に旅行に行っていました。Facebookの懸賞に応募したら、那覇までの往復航空券が1人分当たり、旦那と一緒に行ってきました。ジオパーク以外の場所に旅行で行くのは本当に久しぶり。沖縄は6年前まで毎年ダイビングやらスノーケリングで行っていました。「ジオな目」になってからは初の来訪です。

日本ジオパークに加盟認定されている地域がまだない沖縄ですが、ジオな視点で見た時に、やっぱり楽しさがありました。今回訪れた残波岬でのジオガイド風リーフトレッキングをご紹介させていただきますね。

残波岬近くの石切り場

残波岬は沖縄本島西海岸の中央より少し下、読谷村(よみたんそん)にあります。

沖縄は珊瑚礁の島です。サンゴは小さなイソギンチャクのような無数のポリプから触手を伸ばし海水中のプランクトンを食べます。サンゴはどんどん分裂して増えていきます。そして海水中の二酸化炭素やカルシウムを取り込み、硬い炭酸カルシウムを主成分とした骨格をつくっていきます。たくさんのサンゴが何千年何万年と生命活動を行った結果、サンゴの下には厚い石灰岩の層ができ、サンゴ自身はさらに上へ、沖へと成長するのです。その結果が上の写真です。珊瑚礁の内側(リーフといいます)はサンゴが成長してとても浅く、珊瑚礁の外側は一気に深くなっています。

さて、この残波岬は他のリーフと違って独特な表情を見せています。

石灰岩の石切跡
自然な形とは言い難い不思議な直線、ですよね。ここは実は琉球石灰岩の石切り場でした。琉球石灰岩は家の塀や壁にも使われている、サンゴが固まってできた岩石です。沖縄では一般的に使われている石です。

琉球石灰岩

琉球石灰岩
真栄田岬にある、真栄田岬管理事務所の壁も琉球石灰岩。このように、ごくごく普通に沖縄本島では使われています。

さて、このリーフは駐車場も近く、自由に下りて散策ができます。

ジオじゃん!
この潮だまりで、お手軽に生き物観察などができるのです。

干上がったタカラガイ
例えばタカラガイ(写真の白い貝)。潮が引くとこのように日陰に隠れてじっと潮が満ちるのをひたすら待ちます。

残波岬
自分が隠れるほどの隙間入って隠れる、毛むくじゃらのカニの仲間。

残波岬
ナマコの仲間。私の名前・ひろこの「ひ」に似てる!たまたまです。

カエルアンコウに似たサンゴ
魚に似ていたサンゴのかけら。こういうのを探して見つけるとプチHappyに。

残波岬
修学旅行生もすくう網を持ってリーフ観察をしていました。

この残波岬近くにある海岸は、景色がきれいというだけでなく、人工的な珊瑚礁の切られ方から石材の文化を学び、また、その石材からこの沖縄本島の大地の成り立ちまでを知ることができるのです。ジオパークの本質を知っていると、ジオパークでない所に旅に出ても、ジオパーク的な楽しみ方ができるんです。「沖縄には何度も来ているけど、この浜の話を初めて聞いて、実際に降り立って、新たな旅の愉しさを知った」と、一緒に行った主人が話していました。この浜の話、実はネイチャーガイドさんから以前に聞いて、実際にガイドをして頂いたときの話をしただけなのですが、ジオパーク的な楽しさを加えると、歴史も文化も自然も、もっと深く楽しめるんですよね。

あぁ、ジオパーク的視点って何て楽しいんでしょう!皆様もぜひ、ジオパークじゃないところも、こういう視点で観光なさってください。

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, 環境・教育, ジオパークとは?, ジオパークの旅, 海辺の漂着物

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