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日本のジオパーク候補地へ行ってみた!山口県萩市(2)☆ジオパークの見所が風景印に?!

   

昨日から2日間に渡って、山口県萩市のジオパーク候補地についてお話をしています。今日は、ジオパークになったら恐らく表紙を飾るのでは、という「須佐フォルンフェルス」です。私も今回行って、そのお菓子のような名前を初めて知りました。

ホルンフェルスって何?どれを指すの?

今の日本列島って、2000万年前から500万年間で起こった、ユーラシア大陸の端がちぎれて、ちょうど今の場所へ移動したんですが、その時は激しい火山活動が起きて、マグマがグングン上がってきたことも多かったのです。海の中や川の底でキレイに溜まっていた泥や砂の地層の間をグーンとマグマが突き抜けて来ると、そのマグマはアチアチなので、泥や砂で出来た岩石の性質が熱で変わっちゃうんだそうです。

フォルンフェルス

あの縞々がこんなになっちゃうなんて!
マグマの熱ってスゴいんですね

須佐のホルンフェルスって名前の響きとその手前の断崖の縞模様の美しさから、手前の縞々のほうが注目を集めているようですが、縞々の崖の奥の茶色いケロイドのような塊の部分だそうです。手前の縞模様の部分もほんの少しは熱で変わっているそうですけどね。

ホルンフェルス

実際は奥の崖のほうがフォルンフェルス度がうんと高い
しかし手前の縞々を指す人が多い

須佐フォルンフェルスと画像検索すると、圧倒的に縞々が人気です。

須佐

萩がジオパークになったら真っ先に有名なジオサイト(見どころ)になる『須佐フォルンフェルス』。詳しい説明が、須佐みこと館(資料館)にパネルで紹介していました。

みこと館

須佐みこと館入口のジオパーク展示

みこと館

フォルンフェルスの説明

古いガイドブックや古い情報を使っている資料だと、縞々=フォルンフェルスって勘違いしているものもあるし、当然、それを聞いて育っている地元住民も多いそうです。日本ではここにしかないものと思われがちなので、その誤解を解くのが大変そうでした。

フォルンフェルスって全国にある!

今回、ブログでこの話を書くのに、インターネットで調べて見たら、何と、各地にあるような感じです。こんなところに、というのは、京都・銀閣寺周辺と比叡山。大文字山と比叡山は何と泥質フォルンフェルスだそうです!(リンク先をご覧下さい)

大文字山

京都市青少年科学センターのHPより)

また、岩手県の陸前高田市にも4−5億年前の泥質・砂質フォルンフェルスが、愛媛県や石川県にも見られるそうです。山陰海岸ジオパークにはあるのかな? Facebookでフォルンフェルスの話しをジオパークの専門家の方とお話ししていたときに、全国のフォルンフェルスを拠点施設で紹介したら?というアイデアも出ていました。フォルンフェルスの聖地?としても魅力を伝えていけば、面白いジオサイトになるかもしれないですね。

風景印で楽しめるジオサイト

郵便局の風景印ってご存じですか?旅に出た時に絵はがきや手紙を出したりするときに、旅先の消印が、その地の名物を表したものだったりしますが、須佐はもちろん、このフォルンフェルスが風景印になっています。

須佐

須佐郵便局の風景印

もっぱら、縞々のほうが美しい景色なので、そちらが採用されているのが、ジオパーク的にどうなん?といわれそうですが、ま、良いではないですか!風景印を押して頂いて、旅先から手紙を送るってのも、ジオパークの旅の楽しさですね。ここまでジオサイトがハッキリ風景印になっているのも嬉しいですね!

明日は、須佐の名物・活イカについてお話します!

 

日本のジオパーク候補地へ行ってみた!山口県萩市
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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ジオパークの旅, ジオパーク講演会

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