宿泊プランの作り方のコツとは? じゃらん香美町観光セミナーから
2016/03/09
先日からお話している、じゃらん×香美町観光商品作りセミナーのお話の続きです。
香美町は山間部の旧2町と海岸部の旧町が合併して10年前に出来た町です。特徴や見所が異なる旧3町それぞれで、前回のワークショップで得られたアイデアにプラスして、今回の講師である(株)バリュー・ クリエーション・サービスの佐藤先生や事務局が開催可能な宿泊プランを作ってみました。GAP調査では宿泊プランを書いてみて、それに対する興味度を調べておられます。そのデータが興味深く、共有したいと思います。
1)対決メニューはテッパン!
香美町には松葉ガニ、ベニズワイガニ、但馬牛、すっぽん、チョウザメ、白いか、のどぐろ、オコゼ・・・とっても沢山のA級グルメ食材があるんです。佐藤先生曰く、「こんなにありすぎるってスゴいことなんですよ。」って仰るくらい。
そこで、但馬牛×松葉ガニ、或いは、松葉ガニ×ベニズワイガニといったような、そりゃ贅沢だよね、という「わかりやすい対決メニュー」の取り合わせは観光客も興味津々のようです。
例えば主人の宿は3食鍋プランがあります。
また、同じ但馬牛でもハチ北でされている「しゃぶしゃぶ×すき焼き」の2食鍋もやはり人気のようです。核家族ではできないパターンですもんね。
ちなみに、牛肉メニューはしゃぶしゃぶとすき焼き、どちらが宿泊プランで上位に来るかというと、軍配は「しゃぶしゃぶ」。すき焼きは家で食べるもの、しゃぶしゃぶは外で食べるもの、と相場は決まっているようです。ですから、すき焼きもただのすき焼きではなく「野菜は神鍋の高原野菜のみ!」や「自家製の熟成割り下」、「但馬の卵かけご飯専門店・但熊の卵をこのすき焼きのためにお取り寄せ」など付加価値が必要です。
2)ホタルは人気◎
「星空とホタル観察」というのも今人気があるそうです。ただ、星空は見てごらん、だけではつまらないので、星の解説が出来る人が同行することが必須のようです。ホタル撮影会付きプランも人気急上昇中です。
ホタルはあまり綺麗すぎる場所にはいなくて、そこそこ生活用水が流れて栄養豊富な水でないと、餌となるカワニナが生きられないのと、撮影会ということでは、車の通りや民家が少ない場所でないといけないなど、活動場所が限られてくるかもしれませんね。
3)若年層にウケるプランは同世代がアイデアを出そう!
今回、佐藤先生も驚いたという小代区(旧美方町)の結果。40代以上には支持されませんが、20代〜30代に支持が集中したプランがあるのです。例えば「若旦那Barプラン」。小代に暮らす宿の若旦那3人を中心に行っているイベントを組み合わせるプランでは、高年齢層には支持されていないのですが、若い世代の興味度が高いんです。またすっぽん料理でも、滋養強壮、元気になるよと謳った「オトコのすっぽんプラン」、コラーゲン効果で美人になると謳う「オンナのすっぽんプラン」というプラン名では、それぞれの性で若い層に人気が集中していました。ネーミングも含め、実はこれらのコースは30代〜40代の方が考えたプランなのです。
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特に3)が私には新しい発見でした。考えれば納得なんですよね。若い人を積極的にお客様として呼びたいのであれば、その世代の人にアイデアを頂くこと、そして、そのアイデアを尊重することが大事です。いわゆる田舎の観光地の中には、年配の方ばかりで20−30代のお客様を呼ぼうとプラン名や内容を考えておられるところもありますが、価値観が違うんですね、ハッキリと。自分は若いって思っている経営者も多いのですが、感覚がもう違っているんです。だから、その年代の従業員にアイデアを頂き、「そんなのはワシは好まん」と思ってもやってみることです。それも一年のスパンで。
小代は都会からの大学生や社会人がたくさん来て下さっている地域で、いろんなアイデアを下さっているようです。ぜひ、そんな彼らの意見を「そんなんアカン」と片付けず、積極的に採用して宿泊プランにつなげて頂けたらきっと若い世代の方の集客に繋がると思います。同じように、Uターンしてきた息子や娘さんに、是非アイデアを貰って、新しい世代にも受け入れられる宿泊メニューを作ってみて下さい。
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今井 ひろこ


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