観光商品作りのワークショップに参加してきました
昨日、じゃらんリサーチセンターの佐藤先生による、観光商品造成のためのワークショップが香住で行われました。参加者は当初の予定よりも大幅に少ない15人ほど。宿の方が最も多く、遊覧船のガイド、まちあるきのガイド(わたし)、漁協の方、温泉施設の方も含めて、やる気ある方々が揃って、いい雰囲気の中スタートしました。
今日のテーマは「売れる観光商品作り」。どんな観光商品がこの地でできるのか?どこから訪れる誰に売るのか?その誰かさんはどんな趣味嗜好を持っている人なのか?そこまで落とし込んで商品作りに役立てようということのようでした。
さて、今日は5−6人でグループを組み、3グループに分かれて、ワークショップをしていきました。ファシリテーターは佐藤先生です。
1)閑散期の集客に苦戦する理由は?
これをブレストでどんどん付箋に書いて出して、グループ内で意見の多いものを3つ程度上げていきました。この地域の課題を見つけるのが目的のようで、先生曰く
課題は自分たちで解決できるもの、問題は自分たちで解決できないものなので、問題を議論しても建設的な話し合いにならない。それらをフルイにかけて、課題だけを見つけていきましょう!
例えば。
『食を売って、観光を売っていない』という理由は、売り方を変えれば売れるので「課題」となりますが、『交通の便が悪い』という理由は自分たちでどうかできることは無く、これは「問題」として、今回の議論からは外すということです。
グループ討議をするときに、出てきた「課題と問題」をそうやって見分けて、ファシリテーターがふるいにかけるように促すと、解決する課題を浮き彫りにすることができることを学びました。
2)どの季節に、どの地域から、どんな属性の、どんな嗜好の人を呼びたいか?
今回の香住エリアでは、春秋の観光シーズンはお客様が減り、夏と冬はドーンとお客様がやってきます。春秋はカップルが多く、夏はファミリー、冬はカップル+大人旅が多い属性というじゃらん調査の結果でした。
観光商品を造成する場合に考えねばならないのは、
『閑散期を伸ばしたい』
『繁忙期をもっと伸ばしたい』
のどちらか。来て欲しいお客様像や販売したい観光商品が全く変わるので、ワークグループの中でまとまらない可能性があります。そこで、参加者に上記のどちらですか?と挙手で聞いて、グループを再編しはりました。
今まで、グループワークの途中でグループの再編をするって珍しいことだった(絶えず変わるワールドカフェ方式は除きますが)のですが、再編することでまとまりやすくなりますよね。この手法にビックリしました。
今回は繁忙期を延ばしたい方が4名、閑散期を延ばしたい方がそれ以外ということで、グループワークもしやすい人数に再編されました。
私のグループでは、来て欲しいお客様像に「事業をしているシニア夫婦」とか、「農業従事者がはさかい期に」という絞り方をしていました。自分一人ではなかなか出ないお客様像が出てくるのが、やる気ある方々が揃うワークショップの醍醐味ですね。
この後、どうやっていくらで販売していくのかという話し合いをグループで行って、各グループの案を分かち合ってワークショップは終わりました。これらの結果から得られたキーワードでマーケティング調査を行うそうです。その結果を踏まえて、観光商品を作り上げていくワークショップが秋にかけて行われます。とっても楽しみになってきました〜!

今井 ひろこ


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