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Facebookページやソーシャルメディアをする前に事業者がなすべきこと

   

先日のお話で、Facebookページのデメリットをお話する結果となりました。記事としてストックされないし、誰が発信しているかわからなければ交流もできない。じゃあ、Facebookページってやらなくても良いの?ということになります。まずはブログ優先がオススメです。ブログをやった上でのソーシャルメディア。公式サイト(ホームページ)もブログもないのにFacebookページだけを始めても意味はありません。

SNSでのお店の宣伝は自分よりもむしろお客様が拡散するもの

Facebookページに限らずソーシャルメディア全般=「交流の場」ですので、「売り込み、商品・サービス紹介はNG」です。そう考えると、記事内容はおのずと地域の紹介や業界の専門的な話などが中心とななってきます。しかし残念なことに、Facebookでは記事がストックされませんし、検索されることもできません。ですから、ブログで書いた記事を紹介するのにFacebookやTwitterを使う。これが王道です。でも、それ以上に大切なことは、事業者側が拡散させるために記事を紹介するのではなく、お客様自身が事業者の記事やお店を紹介してくれる仕組みを作ることの方が大切なのです。

実はアナログな工夫が有効

「こんな面白いお店があるよ~」「こんな美味しいお店があるよ~」という情報は、事業者側ではなく、お客様が発信しないと拡散しません。そのため、実店舗のある事業者さんなら、まずはお店の存在を知ってもらう仕掛けが必要です。例えば、看板一つでもそういった工夫ができます。下記看板は私の住む集落、佐津で海水浴シーズンにビーチに出される顔出し看板です。

佐津行ったー看板佐津行ったー(さぁ、ツイッター看板)

最近観光地に行くとやたらと顔出し看板が多いのに気づきませんか?実はこれ、その場でソーシャルメディアにアップしてもらいやすい状況を作り出しているのです。つまり、事業者側が発信をしているのではなく、お客様が勝手にチェックイン(お店にいることをマーキング)をして発信してくれるんです。

お客様が発信しやすい環境を整える

このことを個人事業者に落としこんで考えることもできます。顔出し看板を一事業者で作っても良いし、飛び出し看板や女将や大将の挨拶看板なんてのもありです。そう考えた場合、Facebookページなどで事業者側が発信することよりも、お客様が感動・共感したその場、その瞬間に発信できるような仕組みを作りましょう。例えばWi-fi環境を整えるとか、「ここで記念撮影してくださいね」という場所を示すのがよいです。お客様の感動、行動は生ものです。店を出て時間を経ってからわざわざUPする人は少ないのです。

記念撮影同じ場所で写真を撮る習慣化
※http://www.kasumi-kadoya.co.jp/voice/より引用

主人曰く、ブログやソーシャルメディアで同じ位置からの写真を撮ってUPしていると、お客様が「ここに来たらこの場所で記念写真を撮る」というのがお約束になっているかのような行動をとって下さるそうです。そういった方がご自身のFacebookやTwitter、LINEなどで発信してくださる方が事業者側の発信よりも、よほどリアリティがあります。

以前からお話しているようにソーシャルメディアは「交流」の場ですから、うまく交流できないで発信するばかりであれば逆効果になります。勿論、お客様がどんな時にソーシャルメディアで発信したいかな?ということを知るために、お客様の立場になってソーシャルメディアを使ってみるのはオススメです。それによって、不便だな、と思った環境を整えることの方が大切です。思わず発信したくなる場を作る。発信しやすい通信環境(Wi-fi)を整える。Facebookページを作ることよりも事業者さんが優先すべきことは、この部分です。

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - コムサポートオフィス, マーケティング

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