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地域イベント、多すぎませんか?~残すべきイベントとは

      2014/05/26

昨日お話したまちあるきガイド、通常有料でさせていただいているものを「無料」で開催させていただきました。それは、今回のイベント「佐津・訓谷オープンガーデンフェスタ」に賛同したからです。

オープンガーデンフェスタ2014
今年で9回目を迎えた佐津・訓谷オープンガーデン

決してメジャーなイベントではありませんが、ゆるやかにイベント参加者が増えています。このイベントの良さは住民自らが動いて手弁当で開催していること。最初は、集落でガーデニングが好きな人たちが集まってはじめました。次第にイベントとは関係なく、集落全体に花づくりの意識が高まってきました。今ではこのフェスタに合わせ、多くのお家が玄関を飾っています。

佐津集落のお花
庭や玄関以外にも自然に花のある集落

イベントの2日間には有志の民宿さんが食べ物屋さんや喫茶店を臨時で開かれます。パンやケーキ、アクセサリーを販売しているところも。コンビニも食堂もない集落が、この2日間だけたくさんのお店であふれます。私もお昼は民宿さんでいただきました。

さだえさんのカレーうどん
さだえさんのカレーうどん350円

源助ランチ
源助さんのランチ500円

とってもリーズナブル!お財布にもやさしいです(*^_^*)

強制的なやらされイベントではなく、地域住民が自分たちでも楽しんで開催しているのが伝わってきます。大きな宣伝はしていないそうですが、観光客の方も年々増えているということです。私は観光客の方にこそ楽しんでいただけると思います。理由は、楽しんでいる地域の方々と触れ合えるからです。交流を通じて、もしかしたら「この集落に移り住んでもいいかな?」と、思って下さる方が増えたら嬉しいです。

地域住民も楽しんで
地域住民も楽しんでいます!

これからはお金はかけなくても「住民交流型」のこのようなイベントが田舎では大切になってくると予想します。市町村合併以降、住民数は減少し、しかもイベントの実働スタッフ(特に若い人)は更に減っています。しかし、イベントはむしろ増加。今年のイベント数はピークに達しています。毎週どこかでイベントをやっているような状態では、住民が疲弊してしまいます。補助金ありきでイベントを行い、蓋を開けてみると観光協会の職員と役場の職員だけが当日スタッフとして働いているイベントもみかけます。

今の多様化する価値観の時代には、住民の賛同を得られていない昭和の補助金型イベントは観光客からもそっぽを向かれます。

気がつくと、無料配布にたかるような、町にお金を落とさないお客さんばかりになってしまいます。補助金がなくても、行政職員の手を借りなくても、住民と賛同する商店さんや団体さんだけで当日も運営できるイベントを残していかざるを得ないところまで来ていると、私は危機感を持っています。

地域住民が地区運動会やお祭り並みに、本当に楽しんで実施しているイベントにこそ、規模の大小関係なく、それを観光PRにつなげて欲しいです。それが、「地域の人が自ら風土と暮らしを伝える」機会になるのですから。

うん、ジオなイベントってこういうことだなぁ~

地域の人のお話を聞く
地域の人と真に触れ合うイベントを!

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - 地域活性化

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