もうモノだけを売っていてもお客様は来てくれない
一昨日は松葉ガニの解禁。私の住む香美町も香住区を中心にこれから5ヶ月間忙しくなります。今年は株価上昇の影響もあって、豊漁なのに結構高い値がついたそうです。関係書の皆さんは、ホクホク顔・・・かも。
ここ数年、私の主人は解禁日に初競り見学のガイドをしています。解禁日にご宿泊いただくお客様をお連れし、競りをする前の準備の様子と競りの様子をご覧頂きます。これは、私たちが進めているジオガイドやまちあるきガイドの一環です。そういえば、同じ日に城崎温泉博覧会でおけしょう鮮魚の桶生さんが津居山港で競り市のガイドをなさってましたね。この動き、どんどん広がってきています。
やってみると手応えがあります。まずは、お客様により深い知識や情報を提供することで当地のファンになっていただけること。日本海に数あるカニの水揚げ漁港の中から、なぜ柴山漁港がオススメなのか。おいしさの理由を知ることで「再度訪れるならばここ」という愛着が湧きます。そしてもう一つ、ガイドさんと仲良くなることで、お客様がもう一度会いに来たいと思う人ができる、ということ。行ったことのある観光地を思い出してみてください。美しい景色や美味しい食べ物だけを覚えているのではなく、そこで出会った人とセットで覚えていませんか?会いに行きたい人がいる。それだけで、お客様が再訪してくださる可能性を高くしてくれます。
私は会社員時代、ダイビング旅行を良くしていましたが、行く地域、お店は同じ所ばかりでした。ダイビングの場合は、特にガイドさんの存在が大きく、「あの人のガイドでまた潜りたい」「ダイビング後はあの人と一緒に飲みたい」っていうことも、再度訪れる理由でした。
まだまだ「観光地」と呼ばれている地域は景観や食べ物といった「モノ」に頼りがちです。ジオパークをすぐに「景観」と捉えてしまうのも同様です。私の住んでいる山陰海岸でもまだジオパークといえば玄武洞や香住海岸の遊覧船、鳥取砂丘を紹介すること、と思っている観光事業者が多いです。「モノ」はブームや景気の影響を受けやすく、お客様が来なくなると「景気が悪いのだから仕方がない」になってしまいます。景気が悪くても賑わっている観光地はいくらでもあるのです。自分たちで地域にある「モノ」の価値を高める「ヒト」の存在に光を当てる。それがガイドの存在であり、主人のようにお客様をお連れして競りを案内する人がもっともっと増えていけばいいのに、と思います。
今井 ひろこ
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