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今年度最初のまち歩きガイド(香美がたり佐津編)

      2014/04/24

先日、私の住む集落で「訓谷オープンガーデン」が開催されました。実に第9回目を迎えます。ガーデニングの先生が集落に居られ、その方を中心に数軒が庭先を公開しています。また、集落内の民宿さんを中心に手作りのパンやケーキ、お弁当にランチセットを作って販売。小さな集落ですが、歩いて楽しい仕掛けづくりが施されています。

オープンガーデンにて
ガーデニングの解説も受けられます♪

私のNPOも、このイベントに協賛し「まち歩きガイド・香美がたり」のガイドを午前午後の2回、いつもは2000円/人なのですが、無料でさせて頂きました。午前は前日にうちの姉妹店でダイビングをして頂いたお客様と集落に暮らす豊岡高校SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の3年生、つねちゃんの3名。そして午後からは兵庫県立大学地域資源マネジメント研究科の先山先生とそのゼミ生の方の2名でした。午後は今日一緒に歩いて頂いた方以外にご予約2名、3名の計5名居られましたが、無連絡ドタキャン。(涙)ま、そんなもんです、無料ってのは。

まちあるきガイドスタート
まちあるきガイドスタート!

「まち歩きガイド・香美がたり」は、香美町の暮らしと風土を伝える観光ガイドをして、香美町のファンを増やしたいと思い、3年前の2011年から県や全労済さんから助成を受けて、養成講座やガイド資料を作って活動を展開しています。海側には今子浦、岡見公園、そしてこの訓谷集落の3コースを用意していますが、本年度は山側に「但馬牛との暮らしを歩く」1コースを作るため、神戸夙川学院大学の河本先生とゼミ生の皆様のご協力も得ながら、準備を進めています。こちらは来年4月の定常コースとして活動予定です。

香美がたりホームページ
香美がたりホームページ完成!!
※画像をクリックするとサイトに飛びます

訓谷集落は人口350名余で104世帯です。高齢化もそこそこ進んでいて、空家も目立ち始めています。今、一番多い職業は民宿業で、39世帯が民宿です。それもすごいでしょ?昭和40年代、海水浴バブル到来で猫も杓子も民宿業に変わりました。それまでは農家が多かったようです。海水浴バブルが下火になったあとにブームがきたのは「かにすき」です。そのため、但馬の海岸沿いでは夏は海水浴、冬はカニを楽しみにくる観光客が多いです。

昭和60年代の佐津ビーチ
海水浴ブーム、昭和の佐津ビーチ

そういうお話をしがら歩いて、この集落の方々の暮らしと歴史、ちょっとだけ土地のなりたちをジオっちゃう「香美がたり」。感想を聞いてみたら、地元の高校生つねちゃんが「僕、何にも知らなかったです」と驚きを隠せない様子。昭和30年代、海沿いに船小屋がたくさん並び、海水浴バブルの時はそこを浜茶屋に転用していたという話も知らなかったようです。香美町の小学校はふるさと教育を行っているはずなのですが、その頃に学んだことの理解度が違うんでしょうね。きっと、いろんなところに勉強に行ったりするようになった今だからこそ、理解できることのほうが多いかもしれないですね。

船小屋
ハマダイコンと佐津の船小屋

観光客のための「香美がたり」が、実は地元に住む人たちに気づきを与えることもある、そういう力を感じました。

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ガイド

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