地方の小さな宿とお店の集客をサポート!「今井ひろこドットコム」

宿泊施設や店舗の集客コンサルティング、プレゼンテーション指導、研修会、ジオパークにおける地域活性化を行う今井ひろこのブログサイトです

*

住民にジオパークを広げたいなら

   

今年に入って、天草ジオパーク、白山手取川ジオパークへ行き、ジオパーク講演会で登壇してきました。そのときに、ジオパーク担当の役場職員に聞かれたことで、最も多いのが「住民にどうやったらジオパークがひろがるのでしょうか?」という質問でした。

住民にどうしてジオパークが広がらないのか?それは、最初にジオパークを「地質公園」と広報してしまった、或いは地元の化石愛好家や地質愛好家が「これからは地質の時代!」といわんばかりに「ジオパーク=化石・岩石」というキャンペーンを張ってしまった、など様々な要因があります。でもジオパークが広がらない原因の多くは、住民の中に入ってジオパークを伝えていないからです。

私がジオパーク推進員になった当初に行ったことは、観光協会や自治会、老人会、商工会に出向き、ジオパーク講座を行ったことです。ジオパークが何かが分からないのに民間で活用のしようがない。それまでにも担当課では出前講座を1,2度なさっていたようですが、資料を見たら言い回しが役場流で、聞く相手のジオパーク理解度を考えずに作っているものでした。

ジオパークは立場により活用方法が違います。例えば小学校であれば、ジオパークはふるさとの誇りを醸成する「ふるさと教育」として活用できます。生涯教育であれば、ジオパークは地域への誇りを醸成すると共に、自分の知識をより深めて豊かにするために活用できます。商業者なら、ジオパークで学んだことが商品開発の糸口になったり、商品ストーリーづくりに役に立つものになるはずです。そして観光客なら、今までのガイド雑誌に載っていない新たな視点、観光ポイントを知ることができるのがジオパークです。老人会に話すことと商工会青年部に話すジオパーク活用法は違って当たり前で、それを異口同音で話そうとすることに無理があるのです。わかっているけど、それをしてしまうのが行政職員の悲しい性なのですが。

対象に合わせて話す

私は老人会を対象に講座を行うときにはふるさと香美町のお話をしっかりとさせて頂いたあと、「どうやって息子や娘、孫を香美町に呼び戻されますか?お墓の守はどうしますか?集落はどう存続させますか?」と投げかけますし、商工会観光部会では、その部会の範囲にあるジオの見どころをわかりやすく説明した上で、「従業員が地域の観光名所に行ったことが無い、知らない、では、観光客は困るのです。ジオサイトだけでなく観光名所、お客様がよく行く場所は従業員皆さんで行って勉強して下さい」と伝えます。

冬が終わり、春になると老人会や観光協会、青壮年会、子供会、学校PTA、商工会など、最も多くの総会が開かれる時期です。総会は殆どの方が参加される「イベント」です。本気でジオパークを住民に広げたいなら、書面でも面と向かってでも良いと思いますので、総会の講演会にはジオパークについて話しますとPRをして下さい。住民サービスですので、当然、聴講料は無料で、プロジェクターやスクリーン、PCは役場や推進協議会からすべて持って行きます、講座のセッティングも行います、と伝えましょう。

京丹後市講演会

そういう総会の時期を過ぎてしまったなら、ミニ集会をたくさん行いましょう。そのときには、この人に来てもらったら広がっていくかもという有力者や元気のある人を1本釣りしていくと、だんだんと住民の中にジオパークが広がっていきます。「ジオパークを教えて欲しいと頭を下げてきたら教えよう」と自分から動かなければ、住民は待っても来ないのですよ。それに何年も気づかず「住民に浸透しない」ってぼやいている方、浸透しなくて当たり前です。

演歌歌手もポップアーティストも、最初はどさ回りからはじめるものです。だからこそ、各団体の総会がチャンスなのです。ジオパークをいつ住民に広げるの? 今でしょっ!今やらなきゃダメよ~ダメダメ!!

 

The following two tabs change content below.
今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ジオパークとは?, ジオパーク講演会

コメントを残す

  関連記事

ジオパーク看板こそ戦略的に作るべし

昨日、ジオパークの看板には目的別に最低4種類あることをブログに書きました。看板は …

かつて北前船が運んだ「石州瓦」を秋田でも発見!

昨日のブログの最後のほうで、 他のジオパークを見学することは、自分のジオパークと …

短命県?!青森県のむつ市でディープな昭和を堪能☆2/13ジオパークセッション下北ジオパーク<5>

連日、青森県むつ市で行われたジオパークフォーラムを含め、むつ市の魅力をお伝えして …

宮崎牛の血統に記された「田尻系」〜和牛を支える但馬牛・田尻号〜

NPOの活動で、昨年度は兵庫県が誇る但馬牛の史跡や牛舎・棚田と和牛の暮らしを案内 …

講演&セミナー通算208回登壇!☆今年のふりかえり

私にセミナーや講演で登壇する機会が増えたきっかけは、ジオパークでした。2010年 …

「私を見て!」という生き方をリーダーはしよう 〜福島正伸先生のセミナーから

福島正伸先生の「究極のコンサルタント養成講座」セミナーシリーズ第四弾! セミナー …

宿を営むのに必須なコト2つ

9月から本格的に始めた、小規模宿泊施設(とくに10室以下の民宿)の集客・販売促進 …

須佐は一年中「活イカ」を提供しているスゴイ地域だった!

先日、ジオパーク講演会に行った山口県萩市の須佐(すさ)地区は海に面した集落で、イ …

ジオパークガイド交流会でインバウンド対応を勉強しました!

昨日、山陰海岸ジオパークガイド交流会に行ってきました!今年第一回目で、鳥取市〜京 …

山陰海岸、世界ジオパーク再認定!

今日はとってもめでたい日です。カナダの世界ジオパーク大会で、山陰海岸ジオパークが …