第16回東北環境教育ミーティング2014inあきた白神で登壇
昨日、秋田と青森の県境にある八峰町で開催された「第16回東北環境教育ミーティング2014inあきた白神」で基調講演をさせて頂きました。東北では環境教育に携わる方々(自然学校や林間学校、臨海学校など)が集まって合宿形式の勉強会を行っているそうです。参加者は東北に限らず、東京からも参加されるとか。参加者は20名ほど。行楽客の多い連休に行っていることもあって、地元ガイドの参加者が少なかったです。今年のテーマが「環境教育としてのジオパーク・ジオガイドを考える」とジオパークをフォーカスしたため、登壇が私になったようです。
今回は90分と長めの講演でしたので、4本立てでお話しました。私の視点は「足もとの大地を見つめなおし、掘り起こして、地域活性化をしよう」というものです。
1)ジオパークについて
山陰海岸ジオパークの場所や範囲、テーマなどのほか、日本に36か所のジオパークがあり、その数は国立公園の数を超え、関わる構成市町数は1割を超えていることを説明しました。
2)ジオパークの5つのメリット
①ジオカフェやふるさと語り部講座、ジオパークマスターなど、地元住民が地元を学ぶ場と機会が増えた
②特産品の中にはその生産に行きつくまでのストーリー(物語)があり、その中には科学的、地学的に説明できるものが多い。Food(食べ物)の美味しさの秘密は風土である。
③防災もジオパークのテーマであり、長きにわたって暮らす知恵をジオパークの視点で先生方から学ぶことができる。
④ジオパークへ訪れる方々に対して、パンフレットが一気に増え、看板も英語表記のものが標準になり、シーカヤックなどのダイナミックな大地を体感できる体験プログラムも増えた。
⑤県境、市町境を超えて、ジオパーク構成市町内の自治体、民間などの交流が増え、事業者の中にはジオパークをきっかけに商圏が広がり、自社事業へのプラス面が見られるようになった。
以上5つのメリットを事例を交えてお話しました。
3)ジオガイドだからできること
観光ガイド、ネイチャーガイドとは質の異なるジオガイドこそが地域づくりの先頭に立ってほしいという話のほか、ガイドが地域の方々と協働して作成したジオパーク教材「ジオパークフィールドノート」の話をしました。
4)ジオパークに取り組む理由
ジオパークに関わる地域はほとんどが過疎地、あるいは観光客の伸びが鈍化しており、地域活性化を住民や民間事業者が進めていかなければ、ますます地方が疲弊していく。地元を足元から見つめ直すジオパークはまさに「温故地新」である、という話を久しぶりに最後に持ってきました。
これに対する質疑などは90分フルにお話ししたので、私がよく行う「リクエストはがき形式」で質問を観客に書いて頂きました。その話は後日報告します。
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会場の施設から見える日本海は穏やかな青色でした。
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