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4年に一度の再審査にむけ、進化したガイドシステムとは?

   

今日は昨日のジオパーク話に続いて、ジオパークのガイド養成に対する私の考えについてお話します。あくまでも今時点での私の考え方です。

ようこそ!兵庫県北部・豊岡市で宿専門の集客アドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。

うちへのガイド依頼、半分以上が「越境ガイド」の事実

あくまで私が主宰するNPOの話です。うちでは「香美がたり」というブランド名で観光ガイドを受けています。その内容は

◆1ジオサイト(みどころ) 90分まで2000円 団体の場合は45分までで3500円 2箇所の場合は2倍。

◆オンデマンドガイド お客様8名&3時間まで10000円 6時間の場合は20000円

オンデマンドガイドは、お客様の要望に添ったコースのコーディネート込みの料金になっています。

案内する場所って?

オンデマンドの場合、ルートや内容はお客様によってまちまちで、

*ジオパークについてミニセミナー30分をしたのち移動して、香住・今子浦 → 香住港 → 足跡化石でシカの足跡を探して、香住でお昼ごはんを食べて、竹野→城崎温泉を散策して、城崎温泉駅で解散。

*香住区内の宿を出発 → 今子浦 → 香住港 → 岡見公園 → 香住鶴 → 村岡ファームガーデンでお昼ごはん → 猿尾滝 → 道の駅ハチ北 で解散。

お客様の次行程も伺って、どういう場所やどんな感じのところを楽しみたいのかを伺ってから決めます。

まち歩きガイドにて

一人のガイドがお客様と一緒に行程を半日ないし、1日案内しています。それも町内だけでなく、市町をまたいで行います。

ジオパークはジオサイト毎にガイドをお願いするヘンな慣習が?!

実は、山陰海岸ジオパークには、ジオサイト毎、市町毎にガイドを変えていく不思議な慣習があります。

お客様はそれぞれに費用を支払うことになりますので、トータルするとかなりの金額をお客様は払うことになります。行く場所毎にガイドが変わり、ストレスが溜まります。

私に半日ガイドをお願いされたお客様は、各所毎にいちいち調整して予約するのが面倒なので、イマイさんにお願いしたとおっしゃっていました。

山陰海岸ジオパークの現状

山陰海岸ジオパークをテーマにした旅行をトータルコーディネートして下さる旅行会社やワンストップ窓口、つまり受付窓口がないのです。また、問い合わせ先の推進協議会、各市町のジオパーク担当課は土日休み、夜は17時までと、週末に多い旅行客のニーズに応えることができません。

現状、山陰海岸ジオパークは広範囲を案内出来るガイドを養成していません。個別の見どころのガイドも居て良いでしょうし、広範囲を案内するガイドも居ていいはずですが・・・広範囲を案内出来るガイドは片手くらいの人数しかいません。

理由の一つは、狭い範囲でガイドを養成するほうが講座の組み立ても簡単ですし、ジオパークとしてガイドは○○人養成しました、と定量的な数字を挙げたいから。

養成講座も市町単位で行うケースが多く、予算や移動で他市町にお金を落とすことを好みません。

もしかしたら「自分のテリトリーを案内されるのが嫌」というガイド団体があるのかもしれません。自分たちのガイド内容に自信があるプロガイドはそんなことを思わないものですが。。。ね。

「この人からガイドを受けたい!」と思わせるのがプロガイド

ダイビングの場合。例えば、私は佐津ビーチをメインにダイビングしていますが、お客様を連れて、隣の豊岡市竹野町の竹野浜をガイドすることもあれば、南紀熊野ジオパーク内の串本ダイビングパークでガイドをすることもあるのです。

IMG_8709ダイビング

ガイドする「場所」に魅力があることが大前提ですが、ガイドが案内する内容、安全管理も含めたスキル、ホスピタリティーそのものをお客様は求めている、つまり、ガイドの「ヒトそのもの」に魅力があるからこそ、ガイドツアーが成立します。

だからこそ、リピートという概念も生まれてくるはずです。そうなるためには日頃からの発信やお客様へのサポートも充実させていかなくてはなりません。

観光地の大型バスツアーのいわゆる「一見さん」を相手にするのと、ガイド内容やガイドの人柄などを知ってくるお客様を相手にするのかで、ガイドの質も全く変わってきます。

一つのジオサイトだけ深く案内するガイドを求めるのか、広範囲を案内するガイドを求めるのか、その判断はお客様がすればいいこと。最初から狭い範囲を深く案内するジオガイドのみを養成しているようでは、お客様からそのジオパークは選ばれないでしょう。

お客様のウォンツに合わせた、多様なガイドが居る。これがジオパークガイドの醍醐味であってほしいと考えています。

4年に一度の再審査にむけ、ガイドシステムも進化すべき!

2012年に山陰海岸ジオパークがガイド養成システムを作ってから、もう4年。狭い範囲のジオサイトを対象にしたガイド養成講座はもう充分やり尽くしました。

今年は4年に一度の日本ジオパーク再認定審査の年にあたります。

これからは同じ市町の別のサイト、或いは、隣の市町のサイトを案内できるガイドを順に養成していきたいです。一人のガイドが半日ないしは一日という単価&レベルの高いガイドをして、生業にできる若いガイドさんを養成できればって思っています。

@200円/人のガイドを10000人するのと、@10000円/人のガイドを200人するのと、どちらが効率的かということです。売上を上げる為に人数を増やすか単価を上げるか、どちらが効率的か、お分かりですね?

私は中身が伴って単価が高く取れる、ヒトで呼べるガイドを養成したいと思っています。

その行動にいよいよ、出ます! お楽しみに!

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ガイド, 山陰海岸ジオパーク

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