自然相手だけじゃない、事業にも必要な「インタープリター」
2015/01/09
先月から、コムサポートオフィスの公式ホームページの制作と、会社案内のパンフレット、会社の名刺の制作の下準備をしています。「えっ、今頃なの?」というお声も聞こえてきそうですね。実は、今、みなさんが見てはるのはブログです。Wordpressという無料アプリを使ったもので、公式ホームページは作っていないのです。無料のアプリで当面の事業案内を作っておいて、事業の照準が定まったら、しっかりとWebサイトを構築する予定でした。きちんとしたものを作るにはクライアント様の声(いわゆる「お客様の声」)こそWebサイトに必要ですから、仕事をこなしながら公式ホームページを作ることにしていました。ハッキリと伝える事業&内容ができてこそ、きちんとしたホームページが作れるのです。
持続化補助金がもたらした悲劇?
今は小規模商店でも持っている自社サイト(ホームページ)、果たして自分の事業や商品コンセプトをきちんと伝えきれていますか?実は私のクライアント様の数名は「小規模事業者持続化補助金」を活用して、ホームページ制作会社に作ってもらったそうなのですが、使い勝手が悪く、コンセプトが全く伝わっていないものになっているものもありました。見た目はきれいなパンフレットのようなのですが、見ていても懐に落ちてくる「何か」が無い。ひとけも無い。だからすぐに離脱(見ているサイトを離れること)してしまうのです。
実際にできあがったWebサイトをみた事業主の方は「あれ?こんな感じでいいのかな?もっとこうなっているはずだと思ったんだけど?」と疑問符が付いていました。事情を伺うと、事業主のかたは制作会社の営業の方、あるいは直接ホームページデザイナーに、事業内容や想いを伝えていると言っているのですが、実は伝わっていないようでした。プロだから任せた、と。制作側も充分に聞き出せないまま作ってしまったという、両方にとって不幸なことが起こっていたようです。制作側もその事業に特有の商慣習やマーケティングを知らないので、片手落ちのWebサイト構成になってしまいがちです。
ここ数年、ホームページ制作の費用が値崩れして格段に安くなっているのですが、その一つの要因は大事なディスカッションの時間や聞く内容の質を落として、人件費や制作時間を圧縮しているから、と思えてなりません。これで果たして、依頼した事業者やお店のお客様は新しく完成した自社ホームページに共感するでしょうか?
事業をつなぐ「インタープリター」の役割とは?
こういうときに必要なのが、私のようなインタープリターです。
Webデザイナーと事業者の間に入り、事業者の想い、コンセプトをわかりやすくWebデザイナーに「翻訳」し、Webデザイナーからの提案がその事業特有の商慣習に合っているか、マーケティングできているかを吟味して、それを事業者へ分かるように「翻訳」する。そういう「翻訳者」としてのインタープリターです。今回の事例の事業者の方は、いずれも最終校正段階で私に支援を依頼されたため、間に入り、最低限の手直ししかできませんでしたが、最初から携わっていたなら、事業者の納得がいくホームページが作れたはずです。
事業者の方がよく言うのは、「自分のことになると、見えなくなる、わからなくなる」ということ。自社の強み、コンセプトをハッキリと言葉や形にできる人って本当に少ないんです。だからこそ、第三者となるインタープリターの存在が大切になってくるのです。
このインタープリターという仕事、自然相手ではすでにジオパークガイドやダイビングガイドとして10年以上のキャリアがあるのですが、事業をつなぐという意味でも、聞き上手&伝え上手なインタープリターという仕事が、デジタルな時代だからこそ必要なんだということに気づきました。
今年はこの「事業インタープリター」の仕事を増やし、ホームページデザイナーやロゴマークデザイナー、販促チラシデザイナーさんと組んで、事業者自身が本当に伝えたいことを言葉やグラフィックで表現できるようにする予定です。もし、次年度の小規模事業者持続化補助金でそれらの広告の改訂、新規制作を行いたいという方は是非、私にご相談下さい。
中小企業、個人事業主の方、
Web集客支援、商品POP指導は
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今井 ひろこ


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