どうすればお客様目線の言葉が思いつくようになるのか?
昨日のブログ「お客様目線」についてのお話、たくさんのアクセスをいただきました。共感して頂いた方が多いのか、「じゃあ、どうすればお客様目線の言葉って頭に思い浮かぶの?」というご質問も頂きました。元々、そういう言葉がスッと出てくる方も居られますし、なかなか思い浮かばない方も・・・。
90年代、売り込みが許される時代にバリバリの元営業マンだった私の主人は、この「お客様目線の言葉」がなかなか思い浮かばずに営業で苦戦したそうです。当時は商品の良さや規格を直接アピールする言葉ばかり出てきたらしいです。「最近ようやくでお客様目線の言葉が思い浮かぶようになった」と言ってますが、考え方が変わるのに2~3年はかかった、と言っています。
ちなみに昨日紹介した「じゃらんネット」のサイトは誰が文章を作ったの?と聞いてみたところ・・・
「じゃらんの営業担当の方に作ってもらった」とのこと。こちらの文章、もう一度振り返ってみますね。
しっかり吟味した素材を、一番大切にした料理をじっくり味わいたい。(お客様側からの言葉)
夕食は個室又は部屋出しだから気兼ねなく。(宿側からの言葉)
2009年夏リニューアル。(宿側からの言葉)
松葉ガニ・香住ガニは豊富なこだわりプランからお選び下さい。(宿側からの言葉)
確かに1行目はお客様側からの言葉です。でも、正直言って、事業者側が無理やりお客様のふりをして発した言葉にも見えますよね。どうすればお客様の言葉で書けるようになるの・・・? ヒントの一つは「クチコミ」「お客様の声」。じゃらんネットも楽天トラベルもお客様の感想を書くページがありますよね。
この中から良いクチコミ、何度もお褒めいただいている言葉を抽出するのです。「最近、お客様がクチコミを書いてくれないんだよね~」って支援先の宿泊施設の方に言われます。その場合は、何か特典をつけてクチコミを頂く方法もありますし、お部屋に感想を書くことのできるアンケート用紙を置いておくという方法もあります。自分で「お客様目線の言葉」を考えられないのであれば、お客様に書いて頂くのが良いですね。
お客様の写真をいただければ
こんなふうにするとなお良いです↓↓↓
あと、もう一つ大切なことがあります。
その言葉、自分のお店、自分の宿しか使えない言葉になっていますか?
ということです。簡単に言うと「同業他社が一字一句同じ説明文を使っても違和感ないものになってしまっているか?」ということです。例えば、さきほどの『しっかり吟味した素材を、一番大切にした料理をじっくり味わいたい。』という説明文。別のお宿さんが使っても全然問題無いのであれば、アウトです。自分の宿しか使えないフレーズを考えることこそが大事です。明日はそのことについて更にお話していきたいと思います。

今井 ひろこ


最新記事 by 今井 ひろこ (全て見る)
- 第6期・南紀熊野観光塾「塾生講習」に参加して(5/n) 選ばれるだけの理由が無ければ売れない - 2019年1月17日
- 第6期・南紀熊野観光塾「塾生講習」に参加して(4/n) 着地型観光で選ばれる商品とは? - 2019年1月15日
- 第6期・南紀熊野観光塾「塾生講習」に参加して(3/n) ターゲットを一つに絞る - 2019年1月14日
関連記事
-
-
講演&セミナー通算208回登壇!☆今年のふりかえり
私にセミナーや講演で登壇する機会が増えたきっかけは、ジオパークでした。2010年 …
-
-
宿を営むのに必須なコト2つ
9月から本格的に始めた、小規模宿泊施設(とくに10室以下の民宿)の集客・販売促進 …
-
-
信州のペンションで今井ひろこが行った集客アドバイスの内容とは?
昨日まで、長野県の霧ヶ峰・白樺湖周辺のペンションで集客コンサルティングを行ってい …
-
-
「インターネットならタダでたくさん集客できる」と未だに思っている方へ
先日、インターネットでの集客についてご相談を受けました。 「今井先生のところのご …
-
-
「 エアコンの暖房が全く効かなかったのは参った!」☆宿のクチコミ対策
先日、老舗の木造旅館へ泊まりました。その日は外気温が一桁前半の寒い一日。その部屋 …
-
-
宿泊プランタイトルの書き方セミナーを開催♪【宿泊施設様向けグループセッション】
Webで集客をしている宿屋さんが頭を悩ますことの一つが 「宿泊プランのタイトル」 …
-
-
今夏、民宿やペンションに逆風が?! 〜オートキャンプ白書から見えてきたこと〜
私のいる但馬地方は、夏休みと同時に花火大会のオンパレード。 民宿を営む私の主人も …
-
-
パンフレットを制作する時に最初必ずしてほしいこと
皆様は、パンフレットやカタログなどの販促物、WEBページを作るときに、 1)誰が …
-
-
アンタ、税金で食ってんのか?!
昨日、北近畿経済新聞社のO記者さんが事務所へ取材に来て下さいました。「待ってまし …
-
-
真の「宿のおもてなし」を感じた旅館・宝生亭<1>販促物の巻
もう2ヶ月も前の話になってしまいましたが、感動が全く薄れない旅館の話をしましょう …