クチコミの恐怖でモチベーションが下がる?
2015/12/02
先日、ある宿泊施設の支援に伺ったとき、若い経営者ご夫妻からこんな話を伺いました。
「・・・実はうちの親から家業(旅館業)を引き継いだ理由は、宿泊予約サイト(=じゃらんネットや楽天トラベル)のクチコミが原因なんです。何度もクチコミに悪いと書かれて、精神的に参ってしまって・・・『もうやっていけない』って言われて、私たちが跡を継いだんです。」
この話を主人にしたら「宿泊予約サイトに参加しない民宿が多いのは、クチコミで批判されるのが怖いからってところが多いから。」とのことでした。確かに、例えば私の住む香住区には150軒近い宿泊施設(主に民宿)があるのに、実際に宿泊予約サイト(じゃらんネットや楽天トラベル)に参画している施設は60軒ちょっと。インターネットが使いこなせない、というのもありますが、それ以上に「クチコミの評価を恐れて」ということが、予約サイトに参画しない原因となっているようです。
クチコミによって評論家が続出?!
クチコミという仕組みが始まった頃。宿だけでなく、飲食店さんなども食べログの登場で、自分が好む好まずに関わらず「お客様の評価」を受けることになってしまいました。クチコミの登場で何が起こったのでしょうか?それは、お店を評論する人が続出してしまったのです。宿の場合、評論の内容は特に設備面でした。お料理は多いか少ないか。味が自分に合うか合わないかですが、設備は「○○がある、ない」がはっきりします。例えばお部屋にトイレがある、全館冷暖房完備である、エレベーターがある、などなど。民宿やペンションだと、そういうものがないところのほうが多いです。宿泊予約サイトが始まった頃は「部屋が狭かった」「共同トイレが遠くて不便だった」「お風呂が小さかった」「お風呂のシャワーの出が悪かった」など、書く側のお客様は事実を淡々と書いたにすぎないのですが、書かれた側はインターネットというオープンな場で悪口を書かれたような気になって凹んでしまったのです。
事前の説明が必須の時代になってきている
実際のところ、クチコミの登場は、事業者側の説明不足を露呈した、とも言えます。お客様に事前に情報をお伝えしていないから「思ってたのと違った」となるのです。ホームページや予約サイトの施設概要に何を書くか、がとても重要になってきています。また、お越し頂いたお客様が「不便だな」と思う前に「これはできませんよ」とお伝えしておくことがとても大切になっています。例えば、下記のPOPは主人の宿の客室洗面に置いてあるPOPです。
寒い冬、深夜にお湯の蛇口をひねったら冷たい水しか出てこなかった。お客様にとっては不愉快ですよね。例えば、事前にこのように書いてあれば、「ああ、温水の出るPM11時までに歯を磨いておこう」となり、仮にうっかり忘れていても、お湯が出ないことが書いてあるので、「なんだ!この洗面、壊れてるじゃないか!」という不快感を持たれることはありません。
クチコミ対策について
お客様との関係性を大切にし、リピーターさんを増やさなければいけない今の時代、クチコミやお客様の声は必須、避けて通れません。むしろ、いかにしてクチコミを味方につけるか、が大切です。勿論、テクニックだけではダメです。クチコミを良くするためにお客様に過剰な接客をしては本末転倒。お客様が喜んでくださった結果、クチコミが良くなるのです。良いクチコミを集めるにはどうすればよいか。悪いクチコミをもらった時の考え方、対処方法。クチコミを味方につける考え方など、アドバイスをさせて頂くことも可能です。クチコミに関することだけでブログ記事をたくさん書けそうです。また機会があったら書いていきたいと思いますが、取り急ぎ「予約サイトに参画したいけどクチコミが怖い!」という方。ぜひ私にご相談下さいね。
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今井 ひろこ


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