城崎オンパクで但馬牛見学ツアーを開催
私の主宰するNPOで今年度進めている、香美町小代(おじろ)での「但馬牛と棚田の暮らしを巡るツアー」。3回目となるモニターツアーを昨日、城崎温泉博覧会のプログラムとして行いました。私はコーディネーターで当日のプログラムや資料作り、昼食の手配、博覧会事務局などとの調整役でした。
コースは、但馬牛ミニ博物館で但馬牛の歴史などのレクチャーをして、そこから放牧場、但馬牛がかつて農耕牛として働いた棚田などを見学して、最後に牛舎へ訪問して実際の牛を見学するというものでした。10時15分から14時までの約4時間のプログラムを自家用車で移動しました。昨日は但馬には珍しく、一日中穏やかな晴天になり、紅葉がとてもきれいでした。
ツアー後のお客様アンケートから、ツアーを振り返ります。
訪れた牛舎ではHappyハプニングが。何と当日の朝5時にオス牛が生まれたそうで、生まれたその日の赤ちゃん牛を見ることができました。
私も何度か今年、いろんな牛舎を訪ねていますが、生まれた当日の赤ちゃん牛を見るのは初めて!ヨタヨタしながらもジャンプを見せたりお母さん牛に甘えたり。角がまだ生えていない、とてもかわいい牛さんでした。他の仔牛もかわいくて、親ソックリに大きくなった、次の市に出す仔牛も見せて頂きました。
続いては城崎からご参加頂いた女性の感想。
実際の牛の様子、放牧場が半分見えるところから見学をしていたのですが、着いたときには牛が見えていなかったのです。ところが5-6分待っていると、リーダー格のメス牛が木陰から登場。付いてくるように数頭続き、正直ホッとしました。
続いては、東京からご参加頂いた女性の感想。
今回も滝見亭さんにお願いして、但馬牛ツアー特別ランチをご用意して頂きました。
下見の時よりもお肉の枚数も増えているし、品数も増えていたような?季節を感じる一品が次々に出て、小代の山の幸の美味しさに、最初は皆さんおしゃべりすることなく黙々とお召し上がりに。写真ですべてをご紹介しきれないほど(撮影するのを忘れて食べていた・・・)。滝見亭のポテンシャルはすごかった!
最後に福島からご参加の女性の感想。
貫田地区にある田尻松蔵さんが暮らした家を拝見した帰り、水路で里芋の皮むきをするお婆ちゃんと出会い、お話を伺いました。
水車の中心部に里芋を入れ、水路に置き、流れ下る湧き水の勢いで水車を回して皮をむくという、昔ながらの知恵です。貫田という字名は「水が抜ける」つまり、地下水が多く地すべりが起きやすい場所、というところから来ているそうで、山からの水はとても豊富です。地域の自然に根ざした小代の暮らしそのままをご覧頂くことができて、地域を巡るツアーの醍醐味を改めて感じることができました。
ツアー参加者は遠くは北海道帯広市、福島、東京、静岡、岡山、広島から、近い所では私の主人や城崎温泉の方など、初めて近畿圏外からご参加頂きました。小代での数々の景色や但馬牛、住民さんとの出会いが、素晴らしい旅の思い出になればとてもうれしいです。参加者の皆さん、そしてガイドのTさん、畜主の藤原さん、貫田のお婆ちゃん、本当にありがとうございました。
次回、NPOたじま海の学校×城崎温泉博覧会ツアーは11/11「 香住名物・なおちゃん店長が教える!松葉ガニと香住ガニの食べ比べ講座」です。観光まち歩きガイド「香美がたり」スピンオフツアーで、前半は私がガイドを担当し、後半はなおちゃん店長がガイドです。遊覧船の船長時代に鍛えた絶妙のトークで、香住港でのみ水揚げされるベニズワイガニと但馬で水揚げされる松葉ガニの味の違いや料理のコツを教えて頂きます。(募集中のイベントです)
今井 ひろこ
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