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世界ジオパーク審査で現地で伝えるべき4つのこと

      2014/06/22

世界ジオパークの審査時にどういうことを担当者やガイド、地域の方々に聞かれるのかとても興味がありますね。特に、私たちのガイドチームは8月の審査の際に先生方から質問を受けますから、8月の暑い時期の審査ですし、簡潔に答えなければなりません。

ジオ談会のときに日本ジオパーク委員会の渡辺さんから伺ったお話では、4点挙げておられました。それぞれについて私が思うことを合わせてお話します。

1)どんな人たちが、何のためにジオパークに関わっているのか

ガイドや協議会、自治体職員がジオパークを理解したうえで、なんでジオパークに関わっているのかをいつも考えて活動をする必要があると思いました。漠然とジオパークに関わっている方々も、一度立ち止まって考えることって大事だと思います。普通の仕事でもそうですよね。なんで今私はこの仕事をしているんだろうって。来月、ガイドチームで勉強会をするのですが、その時にガイドの皆さんで自分の言葉で伝えられるように準備したいと思います。

まちあるきガイド香美がたり

ガイド団体として審査対象になっっている「香美がたり」

2)その人たちが、普段誰を対象に何をしているのか

例えばガイドに対しては、どういう方々をガイドしているのかについてを聞きたいのだと思います。一般観光客なのか、行政などの視察対応なのか、それによって話をする内容も変わります。また、事務局の方はどのように地域と関わっているのかについて話が聞きたいんだと思います。

3)普段やっていることの様々な例

例として室戸の審査を挙げていました。とにかくいろんな方に合わせておられたそうです。お寺の住職さん、まちの休憩所におられるガイドさん・・・小学校の先生は、生徒にジオサイトで授業しているところを実査に見て頂いたそうです。山陰海岸ジオパークの場合は、土産屋さんや民宿業の方、漁業関係者もOKかと思います。私のガイド団体の場合は、ガイドしているところを見て頂くというより、先生方をいつも通りにご案内すればいいんだと思っています。

4)覚悟:気持ちと形で。

形とは自治体や協議会の中長期方針、予算と人の配置、実績を指します。協議会や自治体、NPOなどのジオパーク組織がきちんと存続できるような形になっているか、予算や出向人数、専属ガイド数なども確認するようです。特に広域連携の場合は、広域であることの意義がわかっているのかどうかを問われるようです。全体的に行うイベントが無く、各県や市町単位でフェスティバルやフォーラムを行っている今年からの現状は、きつく問われる予感がします。組織上、事務局長は兵庫県職員の出向で2年交代になっていますが、世界ジオパークの組織として事務局長が2年交代ってのはあり得ないことなのだそうです。そこをどう説明するのか、事務局長が変わっても組織の内容やレベルは一定に保たれるという担保を示すことができるかどうか、そこにかかっているかもしれません。

1人のガイドでも対応できるところもあれば、一市民では対応できない組織上のこともあるようです。8月の審査に向けて私にできることを頑張って準備していこうと思いました。

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパークとは?

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