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ジオガイド難民を減らす方法はあるのか?

   

昨日のブログ、ジオガイド養成講座を、ガイドの運営をしない自治体又はジオパーク推進協議会がするのはお勧めしないという話の続きです。ジオガイドになったはいいけど、ガイドを実際に受けておこなうことのできない「ジオガイド難民」が増えてきています。それは自治体が数を揃えるためにだけガイド養成講座を開いた後遺症。なった後のことを考えた「ガイド育成システム」を早急に整備する必要があります。

そもそも自治体のガイド養成講座は誰を見て誰のために行っているのか。ジオパークへ来るお客様や養成したガイド本人ではない、ですよね。上部組織? ガイドが自立して地域活動にも参画し、そこに住む方々にも観光客にも、地域のすばらしさを伝えるようになるには、どういうフォローをしたらよいか、ということまでは手が回りません。他の自治体サービスもする必要があり、忙しいためです。

推進協議会そのものがガイド養成講座チームを結成して、内容をプロデュースし、そのメンバーが巡回しながら講座を開く。現地のガイド実習については現地ガイド団体や専門家が講習を行い、それ以外の基礎講座は全く同じ講師陣で構成する。どうしてもできないのであれば、せめて講習スライドと講師用ティーチングマニュアルを作り、年に一度は内容を検証して更新し、どの講師でもできるようにする。自治体は会場セッティングと募集を行う。ガイド養成後の進路相談には、ガイド養成講座チームにガイド分会が相談に乗るようにして、登録先のあっせんなどを行うようにすると、広域ジオパーク内のガイドレベルの差は小さくなると私は思っています。

推進協議会ができないのであれば、どこが養成講座を開催するか。現在、養成講座機関として登録している民間ジオガイド団体のなかで、全ての講座について自主開催可能なガイド団体だけに絞り込み、そこの団体へ講座の開催を委託するということが、民間活用としては大事なことです。養成したガイドを養成団体が1-2年さらにアシスタントガイドなどでOJTトレーニングすることが可能だからです。そうして自立したガイドに育てていくことができます。ガイド養成のできる民間団体がいるにも関わらず、自治体がすべてやってしまうのは、世に言う「民業圧迫」にほかなりません。

まち歩きガイドにて
NPOたじま海の学校はガイド養成を3回行ってきました

ジオパークが始まった当初は自治体ががんばってお膳立てをしなければいけませんでした。しかし、ここまで浸透してきた今、ガイド養成も育成も新たなステージに入ってきました。推進協議会ではガイドの養成だけでなく、育成・自立にも力を入れて頂きたい。自立したガイドが育つよう、ガイド団体の運営についての経営手法やマスコミリリース、販売促進の方法などの講習会を有料でいいので、山陰海岸ジオパークガイド分会や日本ジオパークネットワークに今後お願いしていきたいです。

ガイド養成講座を修了したものの、ガイドの仕事をどう獲得していくか、ガイド屋をどう運営したらいいか、ガイドになって初めて気付いた人も多い「ガイド難民」を増やさないように、増えたガイド難民をどうしていくのか。これからのジオパークの課題ですね。

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ガイド, 山陰海岸ジオパーク

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