2017年、審査基準が一段と厳しくなったジオパーク新規申請
昨夜はジオパークガイド養成講座のコーディネーターのお仕事をしており、今日は一日、受講生のレポートチェックなど後片付けに追われました。
(講座の仕切り役もしています)
兵庫県北部・豊岡市で宿専門の集客アドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。
衝撃のジオパーク新規申請地域のプレゼン結果・・・!
毎年、この時期に新規申請地域のプレゼンテーションが行われるのですが、今年、私はいとこの結婚式で参加できず。。。プレゼンテーションを聴講に行った方からのSNS投稿を観て、衝撃を受けました。
2017年05月21日 第30回日本ジオパーク委員会が開催されました。審議の結果、ユネスコ世界ジオパーク推薦申請を行った立山黒部ジオパークについては、現地審査を見送りました。また、日本ジオパーク認定申請を行った4地域の内、「国引き」と「十勝岳」の2地域は現地審査を行うこととし、「土佐清水」と「那須烏山」の2地域は現地審査を見送ることとしました。 (日本ジオパーク委員会Webサイトより引用)
SNSに投稿されている内容を見ていると、書類審査の段階でアウトな場合、プレゼン内容でアウトであれば、即決で後日の現地審査を見送ることにしたようです。
私が講演に行って、活動の勢いがあり、地形なども珍しいものばかりの土佐清水が見送られたのは相当ショックでした。
書類審査でアウトというのはどういうことなのか?
SNSで飛び交っている様子を見ていると、「なぜジオパークに手を出すのか、ミッションやビジョンが固まっていなかったのでは?」「本気度が足りなかったのでは?」という、精神論だったり根性論だったり、哲学的な文言が目立っていて、具体的な理由は何一つ聞こえてきません。
見送られた地域には具体的な指摘事項が行っているので、解決への動きを見ていたら、あとでわかることなのかな?
復活当選を果たした折には、「ジオパーク版しくじり先生Vol2」で登壇して頂かないと。(爆)
まぁ、今の成熟したジオパークの世界(何を書かなきゃいけないか、等の情報がまわるという意味で)において書類審査でアウトということは、書かなきゃいけない事柄が不足していたのではなく、何かはわからないですが根本的なことが欠けていたのかと推察します。
ジオパークって三位一体でないと持続可能な活動にならないと考えています。ジオパーク運営の三位一体とは、研究機関、自治体などの運営組織、住民です。
その3つが共に関わり合い、ジオパークエリアをどうしていきたいのか、どう活性化していくのか、ジオパークである必要がどこにあるのかを明文化しなければいけないんでしょうね、言葉遊びではなくて。
大学の先生が頑張っていて、地元住民の盛り上がりもあるけど自治体のバックアップがなければお金が捻出できずに続かない。
自治体のバックアップと地元住民の盛り上がりがあっても、きちんと地質的な研修をアップデートすべき大学の先生がいない。
大学の先生、自治体のバックアップがあっても住民は「ジオパークって何?」って状態。
一つでも欠けたら審査に通らなくなってきています。
三位一体で上手くやっているように見えていても、長く続けていると、うちのジオパークように、住民から「オワコン」って言われたり、活動が衰退してるようなジオパークもあるんですから、大きくなりすぎたジオパークの運営とは本当に難しい。。。
昔は認定も厳しくなかったですが、乱立するジオパークへの抑制と質の向上、ブランド力をつけるために、年々審査を厳しくしているんかな、と私は勝手に推測しています。
今年は、2009年、2013年に日本ジオパークに加盟認定された地域が再認定審査になっていて、審査対象も大変多いのです。冬にかかる再認定審査結果も気になるところです。・・・という山陰海岸ジオパークも今年は2回目の再認定審査。推移を見守ります。
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今井 ひろこ
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