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ガイドはお客様に「伝える」ではなく「満足させる」こと

   

一昨日、山陰海岸ジオパークのガイドや専門家の有志で作る「山陰海岸ジオパーク談話会」があり、その中で、昨年11月に行われた日本ジオパークネットワークの事務局員向け研修会のフィードバックが行われました。

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いろんな研修会メニューの中から、鹿児島県の二人のガイド、NPO桜島ミュージアム理事長の福島大輔さんと、NPOまちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会代表の東川隆太郎さんの講演について報告。お二人はいずれもガイドもされており、福島さんは火山博士で話の引き出しがとても多く、実際にガイドを何度かして頂きましたが、錦江湾の薩英戦争の話が火山と結びつくなど、話が分かりやすくあっという間にガイドの時間が過ぎていくほど楽しかったです。また、東川さんはその名前が冠につくツアーが満席になるなど、鹿児島のみならず九州で大人気のガイドさんです。その二人が話されたテーマのなかで時間を取っていたテーマが「ガイドに関すること」です。

ジオ談会20140906

ガイドはお客様に「伝える」ではなく「満足させる」こと

これは福島さんの言葉。お金を払ってガイドを申し込まれたお客様にガイドをする時、お客様にご満足して頂けるものでなくてはなりません。

ガイドはよく「教える」ではなく「伝える」ものだと言います。「教える」というのは、そこに上下関係が生まれ、知識を持つ人が教えてほしい人に知識を受け渡し、それを学び取ること。

一方、「伝える」とは対等な関係で情報を提供し、聞き手が理解して共感し、結果、情報を共有したり、情報に基づいて聞き手が能動的に動くようにしてもらうこと。その例の一つが最近よく言われている「インタープリテーション」というガイド手法の一つで、それを行うガイドをインタープリターといい、自然の代弁者、自然の翻訳者とも言われます。今見えている自然や景観などが、どういう意味、行動などをなしているかをお客様が共感できるように「伝える」のです。

そこもさらに越えたところのステージが「満足させる」という言葉に集約されています。いくら伝えても、満足して頂けなかったら、次のガイドはありません。特に福島さんも東川さんもガイドやNPO事業が生業。私も同じです。どれだけガイド自身が「今日はめちゃ上手くガイドができた!伝わった!」と思っても、お客様の期待値以上に満足していなければ、クチコミで広げて頂いたり、SNSで紹介して頂いたり、リピートして頂けません。それは大げさにいうとこの地で生きるか死ぬかにつながってくるのです。

「満足させるガイド」を付加価値の高いジオガイドでは目指していきたいですね。

ちなみに、この話の中で登場した、NPO桜島ミュージアム理事長の福島大輔さんは、10月29日(水)に山陰海岸ジオパーク・香美町香住区で開催予定のガイド交流会(ガイド研修会って感じ)で特別ゲストとしてお招きし、講演をして頂く予定になっています。(コーディネーターはワタクシです) 今回に限り、他のジオパークやジオパーク以外の観光ガイドの方にもご参加頂けるように企画しています。詳細は後日このブログでも報告します。

福島さんのガイド論 TED×Sakurajima 講演「想像力は世界を変える」

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ガイド, ジオパークとは?

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