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ジオガイド必読!尾池和夫先生の最新刊「あっ!地球が・・・漫画による宇宙の始まりから近未来の破局噴火まで」

   

今日はジオパークガイドは必携書にしてほしい地学の絵本をご紹介します。

こんにちは。兵庫県北部・豊岡市で宿専門で集客のアドバイザー時々ジオパークガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越し頂き、ありがとうございます。

「ガイドの時に地球の話なんてできませんっ!」

昨年霧島で行われたジオパーク全国大会のガイド分科会で、ジオパークガイドの問題として

①インタープリテーションスキルを知らないガイドがたくさんいる 
②ジオパークをひと言で言えないガイドが多い 
③日本列島、地球の話をガイドのときに伝えない 

の3点が浮かび上がってきたので、今年のジオパーク全国大会では②のジオパークをひと言で伝える、と③の日本列島の話に重点を置いてガイド分科会を開催しました。地球の話についてはどこかで学ぶ機会はないかと思っていた矢先に、日本ジオパーク委員会会長の尾池和夫先生が学長を勤める京都造形芸術大学の学生さんたちと協働して地球の歴史絵本を出版されました。何という良いタイミング!

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地球46億年のさらに前、宇宙誕生から話は始まる

この絵本、半分ははせべくにひこさんの漫画、半分は尾池先生が解説を書いています。漫画を読んだ後に解説を読む、或いは解説を読みながら該当漫画ページを見るということも可能です。

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(前半は漫画)

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(後半は尾池先生の分かりやすい解説)

私も地球の歴史については何度か本を読む機会がありましたが、難しいですよね。ジオパークガイドが勉強したがらない理由は「分かりやすく解説された本が無い」ということ。東京上野にある科学博物館へ行けば理解できるのですが、地方に暮らすガイドはなかなか行ける場所ではありません。

そういう意味では、宇宙誕生から国内有人史までの話を「分かりやすさを第一に」書いているのはこれが初めてでは無いでしょうか。難しい内容だからこそ、漫画で読ませる手法に先ずは拍手をしたいです。

知らなかったこともたくさん載っていました!

知らなかったこともたくさん載っていました。そのひとつ、45億年前、地球に火星ほどの隕石が飛んできて、欠けて月が出来たのですが、その時の地球と月との距離はわずか2万kmの距離で、地球のまわりを4時間で一周していたのだとか。早っ! 現在は38万km離れており、今も年間3センチずつ離れているんだそうです。

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噴火がもたらす地球規模の影響では、イエローストーンの話が印象的でした。60万年に一度大噴火を起こすのですが、今は64万年も眠り続けているそうです。地震が活発化しているとされるイエローストーンの下には巨大なマグマ溜まりがあり、ひとたび大噴火(破局噴火)が起こると地球の平均気温が6-10年にわたって10度下がると言われています。

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(Yellowstone National Park ウェブサイトから拝借)

阪神大震災以降、地震の活動期に入った日本ですが、平安時代や江戸時代にも地震の活動期に入った痕跡や記録が残されています。その話もどういうメカニズムで地震が起きているのか、尾池先生=「なまず先生」が漫画の中でも丁寧に説明しています。ちなみに、尾池先生はLineスタンプでナマズスタンプ「学長ナマズくん」を学生さんと一緒に作ってはります♪

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(地震の話では尾池先生名物の「なまず」も登場!)

尾池先生の思いを綴った部分も必読!

文章では尾池先生の思いがたくさん載っているのですが、私が思っていたことを書いて下さってたのでビックリしています。

46億年の地球の歴史の中では、生物の大量絶滅と言う現象が、繰り返されてきました。もし自由に意思があって、自分の持続可能性を追求しているとすれば、地球の維持に差し触るような生物の振る舞いがあると、その生物を絶滅させることで自分を守ると言う機能を発揮するかもしれません。そうだとすると、地球上で最大級の総重量物人類が、地球に迷惑をかけているのだから、人類が住めない地球に変化することで、地球は自分のものとしている可能性があります。

(「あっ!地球が・・・漫画による宇宙の始まりから近未来の破局噴火まで」から抜粋)

私も人口が爆発的に増えるのを防御するために各種のウィルスが登場していると考えてましたので、こういう考え方に賛成です。

また、ご自身が会長を務めるジオパークについても、三陸ジオパークを紹介するページに

変動帯の大地の恵みを生かした人々の生活と文化の歴史を学び、土地の産物を味わい、大地の仕組みを学ぶというジオパークを展開していくことが、未来に向かっての日本の豊かな暮らしのために大切な1つだと思います。

(「あっ!地球が・・・漫画による宇宙の始まりから近未来の破局噴火まで」から抜粋)

など、ジオパーク活動の意義について解説なさっておられます。(上記はほんの一部を抜粋)

ジオパークガイドは必携&必読!

ジオパークガイドの多くが、自分のジオパークの年表分しか、大地の仕組みを学ぶ機会に恵まれていません。自分で勉強するにもどの本を読んで学べばいいのか、分からない人も多いです。ジオパークによっては、専門家をお招きして講演会を組むなど勉強する機会を与えているところもありますが、多くのジオパークはそうではありません。(山陰海岸ジオパークは大学院があるので、その生涯学習の一環でセミナーが行われています)

「お客様が地球の話を求めてないから、そういうことは学ばなくても良い。知らなくても良い」という声もジオパークガイドの中から聞こえてきています。本当に悲しいことで、そういう学びを深めず、ガイドの引き出しを増やそうとしないガイドは淘汰されるべき。引き出しは一つでも多く持ち、お客様に合わせて、お客様が知りたい引き出しを出し入れする。これがガイドの正しい姿です。

学習機会の少ないジオパークほど、この本をガイドは一人1冊ずつ買い求めて読み、地球についてもっと理解を深めた上でガイドをして頂きたいと思います。そうすることで、自分の地域が地球規模で俯瞰できるはず。ガイドの幅も広がります。特に世界ジオパークを目指す地域の方、ジオパークは狭い地域のことだけではなく、日本規模、地球規模で自身の地域を俯瞰しつつ語れるガイド能力も求められています。

購入の際、尾池先生からのお願いです。

尾池先生から「この本を僕のホームページ上部のAmazonバナーを経由して買って下さると、収益は冊子を協働で作った京都造形芸術大学の学生への支援になります。」とのことです。

尾池和夫先生のホームページ

尾池先生のホームページ(http://catfish-kazu.la.coocan.jp

この上にあるバナーからAmazonに入り、発注をお願いします♪

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク, ガイド, 書評

Comment

  1. はせべくにひこ より:

    はせべくにひこです
    今、小田原市の地球博物館に行くと、この本が飛ぶように売れております。
    これからもよろしくお願い致します。

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