今年、日本ジオパークに3地域が認定!
2014年に日本ジオパーク加盟を目指す6地域(立山黒部、南紀熊野、天草、苗場山麓、下北半島、筑波山地域)の審査結果が、日本ジオパーク委員会の審議を経て8月28日に発表されました。
日本ジオパーク委員会は、以下の地域を新たに日本ジオパークに認定した。
*立山黒部(富山県)
*南紀熊野(和歌山県)
*天草 (熊本県)● 3 月に日本ジオパーク認定希望地域を公募したところ 6 地域から応募があり、書類審査、プレゼンテーションと質疑応答、現地審査を経て本日の第 21 回委員会で,上記 3 地域を認定した。
● これにより日本ジオパークは 36 地域となった。なお、天草ジオパークは隣接する天草御所浦ジオパークと合併を予定しており、両ジオパークが合併すると日本ジオパークの数は 35 地域となる。
2008年の日本ジオパーク認定審査から2012年までは見送り無しでスムーズに申請は通ったので、年ごとに申請箇所が二桁にまで増えましたが、昨年は山口県の美祢市が見送りとなり、審査基準が年々厳しくなっていくのを肌で感じました。(美祢市は再申請に向けて準備を進めておられます。)今年は昨年よりも少ない6地域が申請し、その結果が注目されましたが、日本ジオパーク委員会のおひざ元・つくば市が含まれる筑波山地域が見送りとなるなど、昨年以上に厳しい審査となっています。
日本ジオパーク委員会の公開資料では、立山黒部GPは民間主導型のジオパークの新たな運営モデルになる可能性があること、南紀熊野GPはジオパークの活用に熱意を持った地域住民や、50 名以上のジオガイドの活動が評価されていること、天草GPはマネジメント体制やガイド養成システムも整いつつあることが評価されており、多数の住民やガイドによる民間からのボトムアップと活動が前面に見えるジオパークこそが、認定要件の要だということを私は感じました。
地元の新聞社のネットニュースでは
立山黒部 県内初、日本ジオパーク
認定を求める活動は、研究者や企業関係者、ナチュラリストなどからなる「立山黒部ジオパーク推進協議会」が主導してきた。他県では自治体が中心になって活動するケースが多いなか、民間主導でガイド養成など地道な取り組みを続けてきた。(中略)同協議会代表代行の竹内章・富山大教授(地質学)は「狭いエリアに地球の歴史をカバーするジオポイントが集中しているのが、立山黒部の特徴だ。地域間の連携やガイド養成、学校教育への活用などで実績を重ねて、将来は世界ジオパーク認定を目指したい」と話している。(読売新聞2014年8月29日インターネット版より抜粋)
南紀熊野が日本ジオパークに認定
今後、「世界ジオパーク」の認定に向け、各所に説明板を設置し、道の駅などに掲示コーナーを設けるほか、DVDやガイドブックの作成、関連商品の開発、世界遺産との連携などをして盛り上げる。協議会事務局の県自然環境室は「日本ジオパーク委員会による審査結果で示された課題を参考に官民挙げて取り組み、認定を目指したい」という。(紀伊民報2014年8月29日インターネット版より抜粋)
ジオパーク天草全域に拡大
天草地域2市1町などでつくる天草ジオパーク構想推進協議会の会長を務める中村五木・天草市長は「地域住民と関係機関などが一体となって取り組んできたことが評価された結果。天草に住む私たちが地域を誇りに思い、交流の広がりにつながることを期待している」とのコメントを出した。(読売新聞2014年8月29日インターネット版より抜粋)
と、地元紙、全国紙等の新聞だけでなく、地元ローカルテレビ局やNHKでもニュースで報道されており、ジオパークへの期待の大きさがわかります。日本ジオパークに認定された地域では、すでに世界ジオパークへの加盟を目指す動きや発言が見られますが、実は世界ジオパークになるには今の何倍もスタッフと施設と資金が必要なので、それに見合うだけの活動や体制を作り直さなければいけません。
まずは日本ジオパークになってからの4年が勝負です。認定直後のモチベーションが、実は最低限のモチベーションラインになり、認定された後の活動が縮小するようなことがあってはなりません。認定されたジオパークはぜひこれからも頑張ってください! 認定結果を受けた8月28日がスタートラインです。
ジオパークの推進協議会の皆様
中小企業、個人事業主を含む
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今井 ひろこ
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