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2013年の宿泊旅行業調査結果を聞いて(1)(JRC観光振興セミナーより)

   

じゃらんリサーチセンター(JRC)主催の観光振興セミナーへ出席し、今の国内旅行の需要等についてお話を聞いてきました。昨年も参加してとても魅力あるデータが多く、今後のジオパーク活動への参考に大いにしたいと思って、今年も強行軍で行きました。

観光振興セミナー

じゃらんといえばリクルート。リクルートは調査会社なので、こういう調査はオハコです。毎年、インターネットによるアンケート調査を行い、日本人の国内「観光」旅行に関するデータを解析しています。観光宿泊旅行に特化して、県別や観光地単位でのデータも出している、ある意味ビックなデータです。

旅行の傾向

昨年の全体傾向として、グランフロント大阪や、あべのハルカス、富士山の世界文化遺産決定、東京オリンピック決定など、イベントやいいニュースが多く、アベノミクスの相乗効果で消費意欲が活性化した一年で、2005年以降、下がった旅行需要がここ4年下げ止まっていて、今もまだ持っているそうです。ただ、一年に一度以上旅行する割合は57.5ポイントと、ほぼ2人に1人は一年に一回も旅行していないとのこと。一方、旅行に出ている方は平均2.84回。一度旅行に行けば数回は年間に旅行していることになります。下げている要因、実は20-34才男性で旅行に行く人が減っているのです。性別で言えば、男性よりも女性の方が旅行に出ているんですって。

旅行先ですが、全体を見ると関東の方が東海地方(富士山関連)が一番増加していて、ほかの地域の伸びも前年よりプラスなので、アベノミクス効果は関東で顕著のようです。観光客が最も多いのは東京都。ついで北海道、神奈川、静岡、長野の順。我が兵庫県は9位です。交通手段はLCCの影響で飛行機を使う人が伸びていますが、バスや車は少しずつ減っているようです。

現地支出の詳細

国内旅行者がどこでお金を使うか、どこで財布のひもを緩め、そして縛るのか。まず、宿泊代は前年と変化ないものの、現地で使う小遣いが減っているようです。宿泊エリアに到着してからそこを出るまでにどういうことにお金を使うのかを訪ねたところ、最も多いの昼食を食べる(57%)という回答。その平均金額は1480円。サラリーマンの通常ランチは500円とすると、およそ3倍。ここで財布のひもが緩むのです。ここチャンスです。

バンブーの但馬牛ハンバーグランチ
超お気に入りの但馬牛ハンバーグ定食(1000円)香美町小代・Ban-Boo

ついでお土産の買い物(53%)です。その平均金額は5830円!すごい金額ですね!! ここでも財布の紐がゆるゆるです。しかし逆を言えば、お土産を現地で買わずに帰る人が47%もいるということです。これは地域経済にとっても由々しきこと。魅力あるお土産を増やす努力は惜しんではいけませんね。

遊月亭の黒豆茶
但馬のお土産に、遊月亭の黒豆茶。冷やしても美味しい!

他に注目するところは飲食で、バーなどでお酒を飲むということ。旅先での二次会といったところでしょうか。8.7%だそうですが、平均金額が4190円と、シェアを10%、15%とできれば経済効果高いですね。宿泊集積地から車を使わずにバーや呑み屋にいけるような工夫が観光地には求められているそうです。

一方、私の活動の根幹「各種体験プログラムに参加する」というのは3%だそうで、「観光施設に行く、遊ぶ」(45%)から大きく引き離されています。体験プログラムの多くが事前予約制が多く、今の「行ってから何するかを決める」ような旅行形態に合っていないんですね。

話が長くなってきたので続きは明日に。

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - 地域活性化, 山陰海岸ジオパーク, 田舎での商売心得

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