地方が生き残るには?〜「人口減少時代の地方大学の地域の発展と連携」(於:和歌山大学)を聴いて
昨日は「里山資本主義」「デフレの正体」を執筆された藻谷浩介先生が登壇されるということだったので、是が非でも聴かねばと、和歌山大学の教職員向け講座を受講してきました。
そう、香住からは片道ほんの5時間ですが。(爆)
藻谷先生は11月のてしかが観光塾以来ですが、何回聞いても藻谷節は学びが深いです。さらに今回はシークレットゲストとして、先月も南紀熊野観光塾で教えて頂いた山田桂一郎先生も登場。ビックリしました!!

兵庫県北部・豊岡市で小さな宿&店の集客アドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。
イメージの数字は事実と異なる
ヒトってイメージ先行で考えるクセがあるけど、現実の数字を見て事象、時流を捉えようというのは、藻谷先生の著書「デフレの正体」にも何度も書いておられます。
「地方から崩壊し、首都圏だけが残る」と思い込んでいる人が多いけど、そうでない事例をいくつか紹介して下さいました。
メガバンク。22年前に14行あったのが、現在3行になってます。だけど、頑張っている地方銀行は多いし、信用金庫は殆ど残っています。それは信金さんは地域から必要とされているし、相思相愛になるために、信金さん自体も頑張っているから。地方銀行が先に潰れると思っていたら、先に首都圏本社のメガバンクが統廃合されてしまってます。
これから再編されようとしている教育現場。子供の数は45年前を100とするち、今は50程度。小中高の統廃合が進み、大学も首都圏と大阪では7割、地方は3割−5割程度が無くなると予想。選挙区も島根・鳥取のように県単位で合区されたため、道州制になると国立大学も合併・再編される恐れがある。どうする?!
地方が生き残るには?
和歌山大学は観光学部という全国から学生が集まる特殊な学部があり、どの地方へ行っても和歌山大学出身という人たちが地域で活躍している。サテライトを設置して生涯学習にチカラを入れている数少ない大学の一つだし、地元から要望されて観光塾を開いたら、今年度は全国から定員の2倍以上の申込者があるなど、特筆すべきことを沢山されている。
地方大学が生き残るには、和歌山大学観光学部のように、ここしかないというエッジを効かせた教育を行うこと、そして、信金などの生き残りとも共通する
◆地域に根ざしていること
◆地域住民から「協力して欲しい」を思われていること
が挙げられると、仰っていました。
大学や信金だけで無く、すべてにおいて「生き残るには必要とされているかどうか」。これは大事な視点ですよね。
ジオパークで考えると・・・
講演の後、懇親会などで、ジオパーク、日本遺産、農業遺産など地域づくりのプラットフォームがタケノコのようにワサワサ出てくる中で、どう自分たちがジオパークを軸に活動したらいいのかを先生方と話していました。何と贅沢・・・!
(正面に藻谷先生、斜め前に山田先生〜!)
ジオパーク、日本遺産、ユネスコエコパーク、国立公園、DMO等々、地域資源を原資にするプラットフォームはたくさんある。しかしあくまでも、それらは「手段」で、最終目的は「持続可能な地域経営」。
地域資源を足下の地層地質地形から見つめ、それらを地学的視点で価値付けることに特化したジオパークは画期的なのだけど、ジオパークの世界の人は、「ジオジオしている」という言葉が示す通り、視野がどうしても狭くなり、狭いコミュニティーを形成してしまいがち(サークル化する)なので、住民と先生、自治体それぞれのフェーズがずれて断層や地震が発生してしまう。
プラットフォームを活かして持続可能な地域経営をしていくためには、明確な理念や方向性が必要だし、まとまって動いていける緩やかな組織(自立型で動くチームビルディングを進めていく)を作り上げるかが重要。
地域はあくまで、自分たちに合う、使いやすいプラットフォームが出てくるまで、補助金や自治体からの予算投入という「うま味」を食べ歩いているので、それがジオパークでなければならない理由はないし、ジオパークに固執しなくてもよい。
何故、ジオパークでなければならないのか?何故、この地域にジオパークというプラットフォームが必要なのか?必要だと地域は考えたのか?
それを改めて考え直して、山陰海岸ジオパークの経営理念(使命)、ビジョン(目標)、バリュー(行動指針)を地域住民や事業者に示して、山陰海岸ジオパークが
◆地域に根ざしていること
◆地域住民から「協力して欲しい」を思われていること
と地域から賛同を得ていないと、条件付き再認定で言われた山陰海岸ジオパークの組織体制やら体裁を整えたとしても、存続する意味が無いなぁと思えてきました。
地域が生き残るために考え行動せねばならないこと、まだまだ増えてきそうです。
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