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観光ガイドを有償化すべき3つの理由(2/3)〜運営費の問題、そして複業の一つにガイド業が必要であること〜

      2018/01/22

昨日から、私が思う「なぜ(観光)ガイドは有償化しなければならないのか?」をブログでお伝えしています。

私がガイドを有償化したいという思いの先にはガイドを「職業」として認知させ、地域で雇用に結びつけたいという理想があるからです。

今日は有償化すべき理由について3つのうちの最初の2つをお伝えします。

兵庫県北部・豊岡市で宿専門の集客アドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。

1)ガイド業の運営にはお金がかかる

一人で始めるでも、複数人で始めるにも、業としてきちんと行うのであれば、ガイドの知識やスキルを得る為に、勉強をしなければいけません。

その費用だけでなく、ホームページを持ち、SNSをするためにPCやタブレットを買い、領収証や事務用品などを買ったり、ガイド用のマイクはそこそこ良いのが必要ですし、それなりのガイドの格好が必要になりますので衣装代などもかかってきます。

また、個人客であれば保険もかけないといけませんし、ガイドする場所までの移動手段も列車であれ、車であれ、お金がかかります。

自治体主催の観光ガイド養成講座は無償で行っているケースが多いので、資格を取った後もほぼほぼ無償に近い安い金額でガイドをするようになるのかもしれません。

でもね、養成講座の先生への謝金、会場レンタル代、養成事業を行う職員の給料のほとんどは税金なので、費用はかかっています。

ちなみに、私のNPOでガイド養成講座を行うときは1万円近く頂いていました。その投資した1万円をガイドで回収するんだ!という本気度とやる気を醸成するためです。

いずれにしろ、業として始めたら、続けていかなければなりません。持続可能なガイド業をするため、モチベーションを保つためには、それらを続けられるように適正な価格を頂戴してある程度の収入を得なければなりません。

補助金は続かない…

ボランティアガイドは有償、無償と昔は言っていましたが、今は有償ボランティアという言い方はしません。

ボランティア=無償です。

ボランティアガイドをするための維持費はどこが出しているのか? 観光協会や行政が施設や備品を負担している例が殆どだと思います。

観光協会も行政も元を辿れば税金です。

 

行政が生きがいの一つとしてボランティアガイドを位置づけていれば「福祉」「教育」に位置づけられますが、その場合、残念ながら一番切りやすい補助金でもあります。

ジオパークガイドも同様で、年々同じ活動をしているだけであれば、通常は予算が減額されていきます。ちなみに、県の社会福祉協議会で扱っていた地域活動補助金も、5年ほど前からはNPOが外され、任意団体のみとなりました。

ここ数年は、ひっ迫している老人福祉でも介護度認定基準の厳格化で予算が削られています。当然その余波はこういうところに現れてくるはずです。

もし、補助金に頼るのなら立ち上げのときだけ。そして立ち上げ時に必要な備品にもぜひ使えるようにして欲しいです。そりゃね、PCなどは一般生活でも流用できるからまずいでしょうけど、ガイドで使うスピーカーなんて一般生活に流用しないんだし、ガイドジャンパーなども同様です。

あとの運用では補助金を頼らず、ガイド仕事で得た利益で運用費を稼げば良いんです。そうしたら、「ガイドの対価」というものを真剣に考えて、マーケティングやマネジメントをするようになります。

2)複業の一つに「ガイド業」という選択肢

副業解禁?!

昨年11月、国が副業を解禁するというニュースが流れました。

急速に進む少子高齢化による労働力不足への危機感からです。

政府の発表は「副業」ですが、「複業」も都会では増えてきています。

この中にも書かれていますが、副業は主になる職業があってのサブ的なものなので、そのサブの仕事は小遣い銭稼ぎ。それに対して複業は主になる職業は3つ4つ同時並行的に仕事をこなし、重要度がほぼ一緒です。

若い人の複業の一つに

上記の例のように都会では、複業化が進んでいます。

でもね、よく考えたら、地方では複業であれ、副業であれ、複数の仕事を掛け持ちしているほうが普通です。

例えば、平日はJA職員、週末は奥さん経営の民宿を手伝う。或いは、平日は会社員、週末は渡船の仕事。いや、週末だけ漁師もあるかも。

こういう私も、ガイドの仕事とこのコンサル事務所の仕事を掛け持ちしてます。

今までも、これからも、地方は1つの仕事だけをやっていくっていうのは無理です。ガイドも一つの業として収入が幾ばくか確保できるのであれば、複業の選択肢に入ってもいいのではと考えます。

複業が当たり前という風潮になれば、都会に出た若い人もプレッシャーがかからず、帰って来やすくなるんじゃないかと思います。

年金受給者の収入のひとつに

いままで無償でガイドをしていた年金暮らしの人も、これからは安泰ではありません。2025年問題です。

2025年の日本は、団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という、人類が経験したことのない『超・超高齢社会』を迎える。これが『2025年問題』です

「2025年問題」をご存知ですか? 「人口減少」「プア・ジャパニーズ急増」…
週刊現代 2016.3.17

これから多分年金はどんどん下がっていきます。下がるだけでなく、さらに年金支給開始年齢が68歳、70歳と遅くなってきたらどうでしょう? 心もとないですね。

ガイドがもしきちんとした生業のひとつとなれば、老後の暮らしもほんの少しでも楽になるのではないでしょうか。

20年後、今の職業がAIに奪われる時代が来るときこそ、ガイドの出番!

ここ5年ほどの間に、AI(人工知能)が進化していますよね。将棋や囲碁ではロボットが勝ちますし、つい最近では人工知能の読解力が人間を上回ったというニュースが海外から流れてきていました。

人工知能が今の仕事の半分を駆逐していくというショッキングな話は2-3年前に流れていました。

オックスフォード大学でAI(人工知能)の研究を行うマイケル・A・オズボーン博士は、「今後10~20年程度で、アメリカの総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」としている。

2020年にコンピューターに取って代わられて無くなると言われている職業、現代ビジネスによるとこんなにもあります。

(出典:現代ビジネス)

(出典:現代ビジネス)

しかし、よく見て下さい!

観光ガイドという文字はひとつもありません!

もちろん、看板やインターネットに落ちているような観光説明を暗記してその場で伝えるだけの「ガイド」は、すでにAIに置き換わっていて、ジオパークでもこういうARアプリを開発しちゃってたりします。

こういう新しいもんに飛びつくのはどこのジオパークも同じだと思いますが、もし、ガイド養成講座でガイドさんを量産しているところは、ARアプリ導入によって自地域の認定ガイドの仕事を自ら奪っていると思ってくださいね。(ぼそっ。)

これから生き残るガイドは、臨機応変、お客様のニーズに合って、なおかつ、お客様のウォンツにも対応できるくらいの高度なガイド技術とコミュニケーション能力を持つ観光ガイド、そして、アクティビティーガイドです。

こんなに変化の激しい世の中について行けるのは、デジタルネイティブな若い人だけです。

無料でガイドをやってしまうのではなく、若い人の新たな職業づくりとして、老若男女すべてがきちんとガイドに対する対価をお客様から頂いて、もちろんガイドレベルを日々磨きあげ、観光ガイドの価値をみんなで上げていきましょう!!

 

(観光)ガイドを有償化すべき3つの理由 (1)(2)(3)

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

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