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2017年の日本ジオパーク再審査結果を見て、私なりに想うこと。 

   

まずは今朝の日本海新聞。(但馬欄です)

年末企画でジオパークのイエローカードについて特集記事を出すとのことで、先週、福谷記者さんが私の元を取材に来られました。

「民間で数多くのジオパークを見てきていて、2010年当初から活動に関わっている民間人」というのが理由のようです。

私の意見はいつもSNSやブログで伝えていることと同じ。むしろオブラートに包んでキレイに書いて下さいました。(でも、帰宅途中に刺されないように注意しなきゃ(爆))

今日は私なりに『今年の日本ジオパーク再審査』の結果を振り返ろうと思います。ただし、誤解無きよう。あくまで私見。自分の意見を自分のブログに書いているだけです。

兵庫県北部・豊岡市で宿専門の集客アドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。

2017年の日本ジオパーク再審査は波乱の結果に・・・

12/22(金)、(世界ユネスコジオパークを除く)今年の日本ジオパーク再審査の結果発表は、あちこちに波紋が広がる結果となりました。

それは、私も何度か伺ってて、応援してきた茨城県北ジオパークが国内で初の「認定取り消し」となったから。

新規認定が先送りされていた国引きジオパークが名称変更(島根半島・宍道湖中海)で認定されましたので、国内のジオパークの数は43地域のままです。

詳細はこちらのリンクを参照下さい。

12/22発表 日本ジオパーク委員会 日本ジオパーク再認定審査結果

認定取り消しとなった茨城県北ジオパークでは、茨城県内の地元紙だけでなく、SNSでも意見が飛び交っていました。

再認定結果から私が見いだしたもの

再認定結果の速報では一発認定になったところも、更なる高みに向かうための「課題」が必ず書かれています。

それらを見ていると、共通キーワードがいくつか出てきます。

■協議会の体制(マネジメント、マーケティング)

■将来ビジョンの明確化

■地域への貢献(観光、まちおこし等)

■あらゆる”連携”

2010年に山陰海岸ジオパークは世界ジオパークに認定されましたが、それから以降、どんどん新しいジオパークが誕生しています。

後になればなるほど、先行地の失敗を見ているので、体制もしっかりし、将来ビジョンも明確いして、地域住民、事業者、経済団体との関わりも重視しています。もちろんそれにはあらゆるレベルの連携を図っていく必要があるのは当然です。

後から認定されるジオパークの質がどんどん高くなっているのは事実。

下北半島ジオパークや桜島・錦江湾ジオパークは、住民、各種団体、自治体が連携し、ジオパークの取り組みが地域経営の中核の一つになっています。

実際に講演で伺うと住民や地域に活気を感じます。そういうところだからこそ、旅行がより楽しくなってきます。

住民活動を支える事務局なり自治体、ジオパークの「知」を支える専門家の先生方、学習施設などが、財政状況もスタッフもすべて、持続可能な万全の体制となって欲しいというのが、委員会の方針だと思います。

今までの自治体経営とは異なり、広域に広がる、ステークホルダーの多様化するジオパークは世界でも新しい取り組みです。だから、マネジメントの部分を強く意識する文言が審査結果に並んでいるのだと私は理解しています。

成長するジオパーク。審査が年々厳しくなるのは当然

実際、再認定審査というのはアドバンテージではなく、むしろ初めての審査と変わらないくらいシビアになっています。

審査基準は毎年微調整されていますが、突き詰めればシンプルで

「お宅のジオパークのありようと同じ新規申請地があったときに、新規認定しますか?」

ということだから。恐らく、今の山陰海岸ジオパークの体制であれば、新規に認定されないということでしょう。

条件付き再認定ということは、改善の余地があると日本ジオパーク委員会が判断したためで、可能性も否定できなかった「一発取り消し」にしなかっただけでもありがたいと思わないといけません。

条件付き再認定は、ジオパークの在り方を見つめ直す、良いきっかけだと捉えています。

住民の無関心が最も難しい

私が最も懸念しているのは、住民の無関心です。

今回の結果よりも島根半島ジオパークの新規認定のほうが新聞の見出しが大きかった地域なのに、地元ではそれほどSNSで意見が飛び交わず、至極冷静です。それだけ一般住民のジオパークへの感心が薄れているのかな。

実際、私も役場を辞めたときに、後任などが私と比較されて困るだろうからと、町から距離を置き、自身のコンサル事業に集中してきました。(NPOでのジオガイドは最低限やってきていましたが。)

退職した2014年は再認定審査もあり、少しは盛り上がりました。そして翌年のAPGN(アジア太平洋ジオパークネットワーク会議)の時に、私の町はガイドコースが2つ設定されましたが、それぞれのコースでガイドが一丸となって乗りきり、それを契機に、小代ガイドクラブは活動がより活発になりました。

しかし、それ以降は紙面からもジオパークという文字を見る回数も減りました。

私は昨年秋から山陰海岸ジオパーク推進協議会からの仕事を頂くようになり、民間を巻き込んだ企画として、フォーラムやジオガイド養成講座を今までに無い形でさせて頂きました。

そうしても、一般の住民の方々にまで改めて浸透したかどうか・・・正直、反応が薄いかな。

「もうオワコンですし」といわれたもの事実。

マスコミさんの関心の高さは住民の関心の高さだと思っているので、ガイド養成講座を新しい枠組みで開催しても、マスコミさんの取材は全くなかったことに、当初ショックを受けていた私でしたが、今の状況を見ると納得した次第です。

いくら自治体や協議会が運営体制を立て直しても、住民が無関心では活動は続きません。一部の人によるサークル化だけでは、金の切れ目、人生の切れ目で活動が終息してしまうだけ。

それでも、ジオパークを続けていきますか?

住民に対してどんなベネフィットがジオパークで提供できるのか? 

それが明確に示されれば、きっとジオパークは息を吹き返す。

住民の無関心ということはそういう課題を突きつけられているのと同じだと思っています。

1-2月のワークショップが試金石

さて。

来年1月ー2月にかけてワークショップ形式で、山陰海岸ジオパークのビジョンを再構築するための話し合いが行われます。(なぜか3府県で各1回ずつ。平日2回、週末1回だったかな?) 

これが試金石だと私が思っているのは、3府県で1回ずつ開催されますが、内容が全て違うそうで、そこに開催府県の住民以外(それもジオジオしていない人)が参加するかどうか。また、ファシリテーターがきちんと運営できるかどうかにかかっていると思います。

ここで理念、将来ビジョンが明確化(映像にできるほどに明確に!)すれば、それに従ってデザインして新たな山陰海岸ジオパークが出来、地域教育や保全、持続可能な開発を進めて、地域経営ができると信じています。

それができれば、今流行のDMO(Destination Management/Marketing Organization)にも広域ジオパークにも良い事例となると思います。

私はひたすら活動を続けていくことが大事だと思っていますので、自分の身の丈に合ったジオパーク活動を地道に続けていきます。今後ともよろしくお願いします。

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

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