兵庫県の環境審議会委員として、鳥獣部会に参加してきました!
昨日は但馬から神戸に出向いて、兵庫県環境審議会・鳥獣部会の会議に参加してきました。この会議は、県内に増え続けるニホンジカ、ツキノワグマ、イノシシ、ニホンザルなどの管理や保護の計画を立てる、獣害の多い地域にとって大切な会議です。
知ってましたか?兵庫県内には900頭ほどのクマさんが生息していること。鹿を今年は45000頭を目標に狩っていることを。
ようこそ!兵庫県北部・豊岡市で宿専門の集客アドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。
人間と野生動物の共存ってムツカシイ。。。
昨日の会議は来月(4月)からの平成29年度の野生動物の管理計画を決めるものでした。その中で、私が暮らす但馬(兵庫県北部)に関わることも話し合われました。
ニホンジカは但馬で順調に増えている、かも。
但馬地方は今、ニホンジカがすごく増えています。特に、豊岡市がこの数年多かったのですが、餌が無くなってきたのか、西へ移動し、自宅のある香美町、湯村温泉で有名な新温泉町で数多く見られるようになりました。
夜、通勤帰りに白い♡マークのお尻を相当数見るようになりました。10頭くらいの群れで動く事もあるし、道路に飛び出して根性試しする輩も。。。
今後も捕獲を続け、里へ下りて農作物や里山を荒らす鹿を間引いていくことで、頭数調整を行うことになっています。
一番右端の数字が29年度捕獲目標の頭数です。但馬はダントツに多いんです。ただ、鹿肉を獲ったとしても処理場が少なく、殆どが埋設処理しているのが現状です。
獲るだけでなく、利用ももっと図っていきたいので、県は29年度、鹿肉の利活用について施策を考えておられるようです。お肉、美味しいですもんね♪
ツキノワグマも順調に増えてます。
ツキノワグマは目撃情報も増えてきており、里に降りてきては、住民に恐怖を与えています。
最近はたわわに実った好物の柿をスルーして集落を徘徊するクマも出はじめて、食の好みが変わってるのかという話にもなっています。一説には、埋設処理した鹿肉を掘って食べていたり、イノシシ&鹿よけの柵に引っかかったものを食べているということも猟師さんから伺います。
クマが標高の高いエリアにのみ生息し、里山に降りてこないようにしないと、ね。
ニホンザルさん、小代の群れは消滅の危機?!
クマさんや鹿は増える一方ですが、ニホンザルの群れのうち、香美町小代にいる2つの群れは絶滅の恐れが。
但馬には豊岡市の城崎と香美町小代に群れが全部で3つあるのですが、小代の2つの群れは数奇な運命をたどっています。
最初は保護しなきゃということで守ってきたサルでしたが、あれよという間に60頭位の群れに急拡大し、山から里に降りてきて被害をもたらすように。
そこで、追い払い部隊を結成して山に追い払うことをしているうちに、群が小さくなり、今では数頭しかいなくなりました。
今いるサルの群れは美味しい柿の木や畑の野菜がある里で暮らすことを覚えてしまい、山に戻っても餌の取り方がわからなくなっているので山に帰らないのだとか。。。
ちなみに、群れで行動するサルには、全ての群れの何頭かに発信器が付けられていて、それを県はモニタリングしています。
学びをガイドや自然学校の環境授業でフィードバック
私が鳥獣部会の委員になって2年ですが、この1年は中期管理計画を立てたり、クマの狩猟が20年ぶりに認められるなど、激動の部会でした。
委員になって調べてみて、初めて、こんなに共存するのがムツカシイ地域になってきているんだって思いましたモン。人口減少の中、森や里山の環境整備、耕作放棄地の扱い・・・問題は山積してます。
この1年、会議の中で学び知った知識は、ガイドや自然学校など何かしら伝えるときに還元していけたらと思っています。
地域住民の皆様も、ただ怖がってる、ただ腹を立てるだけでなく、自分たちの環境がどうなってるかをしっかり把握するということも大切なことだと思います。
但馬地域では年に何度か鳥獣保護管理についてのシンポジウムも行われていますので、機会があれば是非参加して下さいね。
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今井 ひろこ
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