3連休でもお客様が少ない事態に関わらずワクワクな主人
私の主人が、近くの稼働してなかったペンションの一角を借りて、カフェとバーを今夏限定で行ってみようと、女性スタッフとペンションオーナーと一緒に開店したCafe&Bar MINAMI。
夏の3連休にOPENしたのですが、前週のプレオープンとは異なり、満員になることも無く、空席が目立ちます。(宿のほうはお陰様で週末は満室、それ以外も毎日お客様の予約が入っています。)
お庭の剪定はギリギリに完了!
(主人のTwitterから拝借)
存在を知られていなければ存在しないのと同じ
店の告知はSNS、主人のブログと集落内の宿40軒に主人が手渡しで掲示してとお願いして回ったチラシのみ。広告は今月末に出るミニコミ誌に載る予定です。
お酒も自分の好みのものを厳選して、焼酎や日本酒を置いています。いま流行の炭酸水は、イタリア産の超硬度水・サンペレグリノ(便秘の人は助かるかも)。珈琲も知り合いの珈琲店で焙煎度合いを吟味してお願いしている特別バージョン。
しかし。
こだわりのもの、良質なものを置いていても、お客様は来ない・・・。
そうなんです。どれだけ良いものを揃えていても、世の中の方に店の存在が知られていなければ、存在しないのと同じです。
開店するときは、開店の半年前くらいから、店の存在をあらゆるチャネルで伝える事が経営者やスタッフの務めです。私の暮らす但馬では、飲食店が新規開店したら2ヶ月ほどは「新もん好きのお客様」でごった返します。しかし3ヶ月ほど経つと客足は一気に収束するのです。それが今回は全く無いので、新もんの存在自体も知られていないのでしょう。
PRしているのに、ということであれば、まだまだ経営者やスタッフの熱意=本気度が周囲に伝わっていないのかもしれません。人は本気になってこそ、思いが相手に伝わります。あらゆる問題は前向きに考え行動する以外に解決方法がありません。
一つでも手を打つ。できるまで打つ! 人は2,3個手段を試しただけで「もうあかん」と諦めてしまいがちです。諦めたらそこが終わりです。諦めさせる自分の弱いマインドにつまずかずに続けること。コツコツとね、これが1mmでも前に進む手段なのだから。
関係者が来てくれるって事がスゴいこと
今のところ、本当の一見さんは誰も来ていません。地元の方、私や主人、女性スタッフ・ミナミちゃんの関係者やSNSを見たという方以外、来ていないのです。
「友達や知り合いの店が開店したって言っても、すぐには来ないでしょ?なのにこんなに来ているのがスゴいですよね!」
と、共通の知人、バルーンパフォーマーのつよっさんがしみじみ言っていました。Twitterを見ていますよーと遠方から来て下さった方も居られますし、すでに何度も来てくださった方も居られます。とってもとってもありがたいです。
自分の店の存在が一般に周知できてないうちは、友達や知り合いにSNSやいろんなチャネルを使って来てもらって、知り合いからの紹介で他のお客様に来て頂くことがお客様を増やすきっかけに繋がります。
店主が「来て来て〜!」とPRするのではなく、お客様にSNSなどで紹介して頂く。これが本当のクチコミです。しかし、この循環を起こすには、まずは店主自らがどんなコンセプトで店を開店したのか、今日は開店しているのか、日替わりランチは何なのか?ということまで、経営者やスタッフが頻繁にSNSで流すことです。
頻繁に流す理由は「どれだけ品質が良くても、どれだけ顧客満足度が高くても、お客様は店そのものを忘れてしまってリピートしないから」です。思い出させる工夫が必要なのです。それに気づいていない経営者が但馬になんと多いこと!といつも思うのです。
ピンチをチャンスに、「出番」に変える
開店日はバーからのスタートで大雨が降っててお客様0人、そして日に日にちょっとずつお客様が増えてきました。それでも当初予想よりは遙かに低い出足です。
それでも主人は「出足が0人っとしたら、あとは増えるしか無いから、希望に満ちあふれているよ!」と笑顔で言ってます。そう意識づけることで、何でも前向きに取り組むことができるのでしょう。
主人曰く
「少ない分、お客様がどんな動線で来たのかを全て把握でき、どんなお客様にPRしていけばよいのかが日々わかってきたので、それに応じて日々打ち手を考えている。」
とのこと。
POPやチラシを工夫したりして、新たな挑戦をワクワクしながら楽しんでいるようです。
誰々さんが何も発信しない、誰々さんがこうしてくれない、と嘆くより、自分がどうするか、自分に足りないものを見つけてどう行動していくのか。全ての原因を自分に置き換え、他の人の行動を嘆く前に自分にできることを行う。このことを「チャンス」=「出番」と言っています。
他人や環境などの要因へベクトルを指しがちですが、それを自分に向け、試されていると思って「出番」に変える。これしか、困難な状況に立ち向かい、壁を乗り越える方策はありません。
ここからどう挽回して、夏の最終日に「秋以降も続けたい」と思えるか? 彼らとは少し離れた立ち位置で見ている私は、これから起こるであろう化学変化がとても楽しみです。

今井 ひろこ


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