予約サイトのクチコミの返信は「Q&A」と思って書きましょう
2015/12/02
一昨日、昨日とクチコミ活用のお話だったので、もう少し、クチコミの返信についてお話します。予約サイトのクチコミでちょっと嫌なこと書かれて、落ち込むわ〜・・・たまにそういう書き込みがあると落ち込みますね。また、クチコミは絶賛の文章なのに、総合評価3とか4ってどういうこと??ってことも。あくまでもその人の主観ですから、基本的には聞き流すのが一番です。
以前、関西でも有名な高級ホテルのクチコミに「玄関が暗くて陰気な雰囲気がした」との書き込みがありました。私はそのホテルに会合等でよく行くのですが、「高級感漂う重厚な雰囲気」と捉えていました。「ヒトの印象ってそれぞれなのね」と思います。
返信は書いた人にではなく、閲覧者に対してお返事するつもりで
「今井先生、クチコミでこんなこと書かれたのですが、どうお返事すればよいか困ってます」とか「もう見たくもないので、返事もしないようにしています」なんてご意見をいただくことがあります。返事を書かない宿というのは、お客様に対して私は失礼だと思っています。クチコミをわざわざ書いて下さる方は、評価はともかく、ありがたいと思うべきです。
じゃらんネットのクチコミ記入欄。
できるだけ書くようにしています。良いこと中心に♪
クチコミ及びその返信は、慎重に行うべきです。それは、書き込まれたクチコミを見ている方は、書いたおきゃくさまだけでなく、宿を検討している方も居られるからです。「ここはお客様にきちんと対応する宿なんだろうか?」と、最終段階で数軒ピックアップした中から選ぶときのポイントとなるからです。私も仕事柄、他宿のクチコミを勉強のために拝見することがありますが、書いた人だけに返信をしている施設ほど、感情論で書いてしまっています。それはいけません。「この宿のオーナーやスタッフはキレやすい人が多いかも・・・それは何かトラブルがあったときに困る」と避けられてしまいます。
返信する際は、読んですぐに記載するのではなく、別の紙に一度書いてから、2日ほど開けて怒った頭を冷やして冷静になってから再度読み直して、修正して記載すると良いですよ。その方に対してのみ書くのでは無く、予約をして下さるかもしれない見込み客の方に向かって書くと思えば、キツく書いていた文章も、自然と丁寧な文言に修正されていきます。
できることとできないことを明確化させるQ&Aコーナーと考えよう
改善できる部分を指摘されたのであれば、改善箇所を教えて下さったのだから、ありがたいですね。逆に、これはどうしようもない、うちの宿では対応仕切れなかった部分について指摘されたのであれば、そのお客様との価値観などが合わなかったという「ご縁が無かった」ことですから、それはハッキリと伝えます。
例えば、主人の宿の場合。
『お風呂は綺麗に清掃されており、気持ちよく利用させていただきましたが、水道(シャワー)の勢いが緩かったので改善してもらえれば更に満足度は高いと思います。』
と、楽天トラベルのお客様の声に記載頂きました。シャワー問題って男女一斉に全部のシャワーを使っているときには、勢いが緩くなることもあります。お客様の家には通常1つしかシャワーは無いので、何でそんなに勢いが無いの?!ってなりますね。高いお金を払って泊まっているのだから、お風呂くらいはストレス無く入りたい。そういう気持ちがうかがえます。
それに対する主人の返信は、
『シャワーですが、2年前15万円かけて勢いを強くする工事を行ったのですが、男風呂、女風呂、貸切露天風呂の蛇口を同時に使うとどうしてもダウンしてしまう瞬間があるようです。(女風呂は勢いが落ちないよう優先順位を上げています。男湯がその犠牲となります。申し訳ありません!!) お料理の内容やお風呂のタイミングは何度か同じ宿に行って常連になれば、色々と配慮させていただきやすくなると思います。 お食事だけで選べば、香住の宿に外れはないんじゃないかって思っています。ぜひぜひお客様のご要望にピッタリあった宿を1軒見つけ、常連さんとして通ってくださいね。』
「シャワーの工事をしても限りがある」と、できないことがあることを明確にし、そしてやんわりと「ご縁がなかった」とお伝えしています。このように、悪い評価のクチコミを書かれてしまった場合に、不可抗力だということは、普通にQ&Aのコーナーに書くよりも、このクチコミの返信で伝えるほうがインパクトがあります。旅慣れたお客様であれば、そういう返信を読めば「混雑してシャワーの出が悪くなる可能性があるのだから、混雑する前に早めに入っておこう」「ギリギリ遅くに入ろう」となりますね。逆にそういうことが嫌だと思うお客様はこの宿を選びませんから、自然とご縁が深まるお客様にご予約頂く事になります。
クチコミも、未来のお客様(=見込み客)とのコミュニケーションの場だと思って、返信に真剣に取り組んで下さい。
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今井 ひろこ
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