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「〜体験」という旅行商品がうまくいかない理由

   

先日、香美町で3日と4日に行われたじゃらんリサーチセンター主催のセミナーを受けてきました。いろいろな気づきがありましたが、衝撃的でありかつとても腑に落ちた話があったのでご紹介します。

佐藤真一先生

「〜体験」は言うほどうまくいっていない

今、体験型のプランが大流行です。どこの地域でも単なる観光に何らかの体験アクティビティを付け加えています。でも、その多くは失敗しています。いえ、成功しているところもありますが、失敗しているところも多い。どういったところがうまくいっていて、どういったところがうまくいっていないのか。その話がものすごく腑に落ちました。

「〜体験」の多くが、成功で得られた利益で次にどうしたいかのビジョンが無い

この言葉に私は頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました。多くの「〜体験」がボランティアシステムでやろうとしているところが多い。もしくは、一人数百円とか、保険代も出ないような補助金ありきで行っている。この問題点は常々私も指摘していたことです。ジオガイド、町歩きガイドは有料でないと、と言っていたのはそのためです。でも、さらにその先。

この事業でどれだけの利益を得たいのか

これを考えた上でプログラムを計画立てていますか?と。いやらしい話ですが、これがない事業はうまくいきませんよ、とのことでした。確かに私自身、ボランティア、無償、ということに対する否定的な考え方は持っていましたが、「まずは有償化」以上深く考えずにこれまでやっていました。

このプログラムでこれぐらいの利益を上げたい。それによって次はこういったことをしたい。それがあるからこその価格設定。「高い!」と思われる金額であっても、そのプログラム、事業を継続させる、さらに良いものにしていくための資金目処を考えずにやっている限りは本気じゃない、ということなんです。そう考えると、私がジオガイドとして、NPOとして行っている事業はまだまだ甘チャンでした。

ガイドはエンターテイナーにならねば、ということで、講師の佐藤真一さんの会社では、ガイド養成も吉本エンターテイメントのような芸能プロダクションの講師を呼んで行っているそうで、弾き語りをしながら語る大学講師ガイドや、伝統芸能をしながら寺院でガイドする方など、多種多様な人材をガイドに採用しているとのこと。さらに広報などを通じて集客も行っているそうです。

それをするためにはガイド収入だけでは足りず、それを観光協会の資金で行うのですが、佐藤さんが事務局長を7年務めていた日田観光協会は効果的な広告収入やイベント開催で莫大な黒字が続いているそうです。

佐藤さんは、この期間の間に利益をここまで上げると決めたら、最後まで徹底的にやり抜くことが大事とおっしゃっていました。

「お客様は旅に出てまで知識が欲しい、勉強したいんでは無く、楽しみたいんです。ガイド事業も、観光客視点で物事進めましょう。」

ジオパークガイドが全国でもあちこちに居られますが、このような観点から、ガイド事業を考え直してみませんか?

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - 地域活性化, 田舎での商売心得

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