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「外国人観光客向けの日本人ガイドおもてなし講座」に参加してきました!

   

昨日、豊岡市のじばさん但馬で行われた「外国人観光客向けの日本人ガイドおもてなし講座」に参加してきました!といっても、今日の但馬牛を見学するモニターツアーの準備で開始には間に合わず、最後の1時間だけの参加でしたが、電車乗って、駅から20分歩いた価値がありました!!

おもてなし講座
本日以降、姫路・神戸・宝塚で開催されます。オススメですよ!!

実際に姫路城で30年ほど訪日外国人へのガイドをされている方が、経験談をお話されていたので、忘備録としてここに書いておきます。

おもてなし講座

ガイドをする時に自己紹介をした後、最初にお客様に聞居ておかなければいけないことは「次の移動までどのくらいの時間があるか?」ということ。姫路城を案内するとしたら、広いお城ですから最低2時間は必要で、姫路城からJR姫路駅新幹線ホームまでの移動を考えると+30分。よって、通常2時間半はかかるのです。でも、城の案内といえば、1時間程度で終わると外国人は思っているので(日本人もそう思っているはず)、まず最初にこのことを確認します。

次に聞くことは「トイレは大丈夫か?」ということ。外国人は和式トイレは全く使えない。市民トイレで洋式があるのはどこかをあらかじめ確認しておくこと。日本のトイレには手を拭くタオルが無く、外国人は困ることが多いそうで、ガイドの時にハンカチをプレゼントしているそうです。その次に確認することは「のどが渇いていませんか?」城内は自販機が意外と少ないので、熱中症予防に確認しているとのことでした。

トイレ

お客様に「日本で一番何が良かったか?」と聞いたら大抵の方が「日本人は親切だ」ということ。普通におもてなしをしていて、それが日本のウリなのに、全く日本人は気付いていない。

外国人には「こんな人に会った」「楽しい人に会った」とヒトを覚えてもらうことが、リピートや新しいお客様のリレーにつながる。ガイドの時に聞いた姫路城の歴史は忘れても「親切にしてもらった」ということは覚えているものです。そうして活動をしていると、「この町だったらこの人に相談」とつながってくるので、そういう人になることを目標にしましょう。

海外のお客様をガイドするときには「聞き上手」を心がけましょう。日本人は話すよりは聞くほうが得意です。7割はお客様に話をさせ、3割はこちらから伝える。姫路城の歴史の話も、ほとんどの外国人の方はわかっていない。質問がありますか?と聞いてみると、「ワンルームのアパートの家賃はいくら?」「子供の教育費はどのくらいかかるの?」という、普段の生活の中からの質問が多いそうです。

質問をされて答えが分らなかったときには、メルアドを頂いて、きちんと調べて返信すること。こうすることで相手からは「なんて親切なのだ!」とインターネットで拡散します。

お土産の殆どは東京や京都で購入するので外国人相手にお土産屋商売はむつかしいそうです。重いスーツケースを持って移動するため、最後の移動交通機関の出発駅でお土産を購入するとのこと。そう言えば、私も最終の羽田空港でお土産を先に買いますね。

ゆるキャラは外国人にはまったくその良さや意味が伝わっていないそうです。。。

トリップアドバイザーなどで調べてから訪れるので、地元でも知らないことを知っているお客様も増えてきています。逆にネットに載っていない内容であれば、「日本人って親切!」となるので、ネットに載らないネタほど重宝がられます。

このガイドさんが2か所、但馬でお客様に自慢できるものを上げておられました。それは日本酒の「竹泉」と「中嶋神社」です。竹泉がANA国際線ファーストクラスという、代表的な席で採用されたお酒が但馬にあるということは素晴らしいこと。そして中嶋神社はお菓子の神様が祀ってあることが素晴らしい。そんな神様は外国には殆どない。もし自分が中嶋神社のガイドであれば、八百万の神の話へもっていき、アメノヒボコ伝説を伝える、とのことでした。

以上、昨日のセミナーの備忘録でした。外国人対象と考えずに、通常の日本人のお客様、ジオガイドのケースに置き換えてみても気づきをもらえるお話ではないでしょうか。参考になりましたら幸いです。

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパークの旅, 外国人観光客(インバウンド)

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