地方の小さな宿とお店の集客をサポート!「今井ひろこドットコム」

宿泊施設や店舗の集客コンサルティング、プレゼンテーション指導、研修会、ジオパークにおける地域活性化を行う今井ひろこのブログサイトです

*

プレゼンでのターゲットの絞りかた

      2014/05/26

昨日からお話しているプレゼンのコツの続きです。ジオパークの出前講座を行う機会が増えてくるに従い、立場によってジオパークの意味合いや聞きたいことがずいぶん変わることを学びました。例えば、老人会や青壮年会など、地元住民に対して講演をするとき、昨日のクチコミの導入を行っても、聞いている方々は宿屋でないため、全く響きません。伝える内容が違いますよね。

以前、こんなこともありました。私が活動する山陰海岸ジオパーク以外の他のジオパーク以外で講演会を行ったときのこと。主催者側から地域振興、ビジネスの話を中心にお願いしますと言われ、「どのような方が参加予定なのですか?」と質問すると、商工会の関係者や地元で商売をされている方が多いということで、ソーシャルビジネスの話を準備して、いざ会場に入ると、聴講者の大半が商工会員でないジオガイドの方ばかりだったということがありました。ここまで大ずれしたのはこれ一回だけですが、それ以来、来場者が講演受託時に想像していた層とは違っていて、スライドの入れ替えが急に必要になった時には、いつでもスライドを入れ替えることができるよう、過去の講演を外付けHDDに入れて持っていくようにしています。

外付けHDD

ところで、プレゼンをする上で大事なことは

「私はプレゼンで何を伝えたいのか?
私が伝えたいことは、どういう人に聞いてほしいのか?」

ということを考えて話の骨子を組み立てる必要があります。いっぱい伝えたいことがあり、それを詰め込めば詰め込むほど、結論はいったい何を話したかったのかがぼやけてしまいます。同じように、誰でも当てはまるような話にとターゲットを分散させたプレゼンは、誰に言ってるのかが最後まで伝わらないのです。歌謡曲やJ-POPなどの歌は、聞き手のターゲットを絞って、明確なストーリーを描いて唄にすることで、作者の想いがシンプルに伝わります。講演会も実は同じです。

写真ACより

貴重な時間を私の講演のために割いて来て下さった皆様の時間を無駄にするわけにはいきません。聞き手と話し手のミスマッチを防ぐため、どういう人が聴講に来られ、どういう話が聞きたいのかについて、講演を申し込まれる都度、主催者にきちんと確認をしています。

そして、私の話を聞いてほしい方の人物像とシチュエーションを具体的に想像して話の骨子をまとめていきます。どこまで具体的にするかというと、自分の知り合いの△△さん、という具合に、実在する人物を想像しています。例えば老人会総会で講演をするのなら「ジオパークは良く知らないけど、勉強会に出るのは好きで、よく歴史講座に来ている75歳の女性の○○さん。今日はジオパークについて孫に教えたいので聞きに来た」などです。そうすると、その人がきっと聞きたいであろう、講演に入れるべき理由、具体例や結論、専門用語はどこまで使うかなど、考えやすくなりますし、その人物像の人にはシンプルに伝わるはずです。

写真ACより
具体的な人物像を想像すると話の骨子が考えやすい

誰に対しても伝えたいプレゼンは、価値観の多様化するこの時代には誰に対しても伝わりません。自分の伝えたいことを、聞きたいと思っている人に丁寧に伝えるということが、今後のプレゼンでは増えていくでしょう。

 

 

illust3786
中小企業、個人事業主の方、プレゼンの個人指導は
ミラサポで今井ひろこを活用!今年度、国の支援制度で
年3回まで指導料は一切不要。今がチャンス!
詳しくは私の過去ブログを参照ください!
180x50
illust3786

The following two tabs change content below.
今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - ジオパーク講演会, プレゼンの極意, 伝える力200%UP

コメントを残す

  関連記事

短命県?!青森県のむつ市でディープな昭和を堪能☆2/13ジオパークセッション下北ジオパーク<5>

連日、青森県むつ市で行われたジオパークフォーラムを含め、むつ市の魅力をお伝えして …

住民にジオパークを広げたいなら

今年に入って、天草ジオパーク、白山手取川ジオパークへ行き、ジオパーク講演会で登壇 …

アクセスの多かった記事ベスト10

このブログを始めて2か月ちょっと、なんとか毎日更新できました。読んで下さった皆さ …

住民に対しジオパークに興味を持たせる3つの仕掛け(2/2)

住民へジオパークへの興味の持たせ方や住民の巻き込み方とは?という講演後の質問に対 …

楽天トラベル朝ごはんフェスティバルでプレゼン?!

昨日の朝日放送の夕方のニュース番組「キャスト!」で、楽天トラベル主催の朝ごはんフ …

助成金申請におけるプレゼンテーションの5つのコツ

ここ数年、自治体の補助金や助成金申請ではプレゼンテーションを義務付ける動きが加速 …

ジオパークで地域が元気になる5つの効果~神戸新聞掲載「見る聞く」から<2>

住民だけでなく、自治体、そして地質学や地理学、農業林業・・・多分野の科学者が専門 …

白山手取川ジオパークガイド講習会に登壇して

白山手取川ジオパークでは2本のセミナーを行ったわけですが、1本はガイド向け、1本 …

「今回もわかりやすかった」と大好評!老人会でジオパーク講演をするときの3つのコツ

今月13日に私の暮らす集落の老人会の新年会に呼ばれ、ジオパークの講演会を行いまし …

参加動機を聞いて中身の方向性を微調整する~セミナーにおける自己紹介の必要性(2/2)

昨日の続きです。講師側からの自己紹介のメリットは4つあるうち、昨日は3つお話しま …