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「ジオガイド活動を持続させるには」〜9/30茨城県北ジオパークガイドブラッシュアップ講座で登壇しました

   

おとついの夜から、水戸に滞在しています。

昨日、茨城県北ジオパークのガイド向けブラッシュアップ講座で登壇しましたので、今日は講演の内容をお話しします。

何と6年ぶり、2回目の講演です。ありがとうございます! 今回は「ジオガイドの今井ひろこ」よりも「コンサルタント今井ひろこ」としてお話しをさせて頂きました。


こんにちは。兵庫県北部・豊岡市で小さな宿&店の集客アドバイザー時々観光ガイドをしている今井ひろこです。

題名は「ジオガイド活動を持続させるには」

今回の講演はガイドスキルよりも、ガイド活動を自立して続けていくためのお話しをしてほしいと依頼されました。

ジオパークが出来て以降に新しく作られたジオガイド団体の場合、多くは推進協議会から補助金をいただいたり、自分たちが持ち出しで活動費用を出していたりするなど、自立した活動が出来ていません。

ガイド運営に必要な経営資源は、会社経営と全く同く、「ヒト、モノ、カネ」そして情報洪水時代の今だからこその「情報」です。

それぞれの項目で具体的に考えられるのは

ヒト:ガイドさん、お客様、旅行会社、ジオパーク推進協議会、協力者
カネ:ガイド料、補助金、会費、寄付金
モノ:ガイド詰所、マイク等の器材、ジオサイト(見どころ)、ガイドネタ
情報:ガイドスキル、ノウハウ、広報力、マーケティング力

その全てがきちんとまわってこそ、ガイドビジネスが成功します。

しかし、ジオパーク誕生と共に出来たガイド団体の多くは、この経営資源がまだまだ出来ていないために自立した活動ができていないように思います。

私が思う課題について、茨城県北ジオパークのガイドの皆さんで考えて頂きたいことを3つ挙げました。

1)ヒト:ガイドの高齢化問題&若手の担い手不足

 定年延長終了後(68〜70歳)にガイドになる人が多く、後期高齢者の家族からは「止めさせて欲しい」と推進協議会の職員へ要望されるケースが見られます。

 若年層のなり手不足の原因は、一つの生業だけ求めるワカモノ、それを指示する親族が多いこと。

 地方では漁協職員と農業、民宿経営とダイビング屋(→うちの旦那)など、昔から一つの職業だけでなく複数の職業を掛け持ちしてきました。

 だから複数ある掛け持ち職業の一つとしてガイドもあっていいよね?と私は思っています。

 また、会社経営でも問題となっている「事業承継」と同じく、シニアが頑張るほど、若い人たちはシラケてしまい、引き継いでいこうとは思わない。

2)カネ:資金調達の問題

ガイド料をそもそも取っていない、或いは補助金で賄っている場合も多く、「金の切れ目が縁の切れ目」になったら、ガイド活動が終わりですか?

特に、ボランティアガイドの会などである、ガイドから会費を集めてそこから捻出しているのはサークル活動であり「業」ではありません。それではますます若い人が入って来れません。(食べていかねばならないからね。)

ガイド料金の設定をどうするのか。自分の貨幣価値判断で安く設定しすぎている例が多いです。

うちのNPOの場合は、ガイドを専門職として考え、兵庫県最低賃金844円/hの2倍=1688円/hと考えています。

ガイド時間1時間+下見時間1時間=2時間として計算すると1688円×2h=3376円です。これに事務経費・保険代として500円頂いていますので足すと3876円。これではおつりが大変なので4000円としています。

最低2名から御案内していますので、4000円/2=2000円。よって、お客様1人当たり2000円頂戴することにしています。

もともと、私のNPOはジオガイドよりも自然学校や臨海学校での収入が主になっているので、ジオガイドはこういう計算にしていますが、ジオガイド単独の団体であれば、固定費、変動費、将来のガイド会の蓄えなどを考慮してきちんと決めてほしいところです。

価格設定だけでなく、「売れ続けるしくみ作り」のマーケティング力も欠けているガイドさんが多いのも実情です。

売れ続けるためにどんな広報をするのか?どんな風に情報発信をしていくのか、考えていますか?

例えば共通のハッシュタグを決めて「#茨城県北ジオパーク」「#ジオパーク大好き」などつけて発信するなど、地道な発信活動が大事です。

3)養成講座とスキルアップの課題

 ガイド技術よりも「知識」偏重型で講座を修了しても、結局、明日からガイド業ができるかというと、決して出来ないと思います。

 また、平日昼開催がほとんどのため、平日に仕事のある方などは参加できません。新規ガイドを増やすなら、ガイド活動の多い土日にすることや、座学は平日夜にするなどの対策が必要です。

 ジオパークそれぞれでカリキュラムが違うため、日本のジオパーク全体を見てもガイドスキル全般で天と地ほどの差が見られ、ブランド力をつけなければならないはずなのに、足を引っ張っているかもしれません・・・。

 ひとつ、参考になるのはエコツーリズム協会などが主催して環境省と組んで全国で行っている養成講座です。ここでは現場の動植物についてはガイドになってから学び、ガイド経営をしていく上での必要なスキル(安全管理、コミュ力、マーケティング力など)を学びます。

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以上、このような話を講演でさせて頂き、講演を聴いて頂いたガイドの皆様、茨城県北ジオパーク推進協議会、そして遠方よりお越しの筑波山地域ジオパーク推進協議会のスタッフの皆様への課題とさせて頂きました。

どんな質問が出たのかについては明日以降にお話しします。

おっと、そろそろ出発の時間です。これからガイドの皆様と一緒に、ジオパークの見どころを案内して頂く予定です。

では行ってきます!

 

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - 講演・セミナー活動

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