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地域振興が進まないのは食うに困ってないから?!〜観光プロデュース論1日目⑤

      2016/09/10

今週は和歌山大学観光学部での山田桂一郎さんの講義で印象に残ったスイス・ツェルマット観光局(DMO)の話シリーズ。今日はツェルマット観光局(DMO)を含め、観光まちづくりの基盤となる「地域教育」の重要性についてお伝えします。

山田桂一郎さんのご紹介は下記のサイトをご参照下さい。

兵庫県北部・豊岡市で小さな宿と店の集客アドバイザー時々ジオパークガイドの今井ひろこです。当ブログにお越し頂き、ありがとうございます!

地域教育こそが地域づくりに不可欠!

ツェルマット観光局(DMO)でのマーケティング調査も含めて、観光マネジメントの土台は「住民の協力」だと山田さんは仰ってました。その協力への想いはどこから来るのか?それは、地域愛、Identityーーー

日本とスイスの義務教育での決定的な違いは『地理&歴史教育』。日本の歴史教育は縄文弥生から始まり、近代史はうやむやで終わります。でも、スイスの歴史教育は「今」がスタート。

「今、こういう状態です。自分たちの暮らす町が、何故こういう町になったのでしょう?」

今の自分たちを中心として、自分たちの住む町の歴史的背景を地理的に捉える。なぜこんな岩だらけの場所に人が住み始めたのか?そうして、過去に遡っていく。すると子ども達は、自分たちの町の成り立ちで何が必要なのかを必然的に学ぶことができ、地域の哲学や思想、美学が継承されていくのだそうです。

blog-jpn-klassenzimmer スイスの学校

地域学を教える人は先生の他に、町で働く地域の大人。ホテルのソムリエさん、漁師さん、登山列車の車掌さんなどなど。。。当然、「自分の町が嫌い」という子供はいないって!・・・日本の田舎と正反対ですね。

日本の田舎は食うに困ってないから地域振興を考えられない?!

どういう理由から、ツェルマットの住民は町の経営をDMOと協働して行ってきているのか? それは「食うに困っているので生きるのに必死」ということ。スイスは先進国の中で所得水準が高いし物価も高い。それは資源が豊富で無いから。地下資源も無い、海も無い、土地は痩せているから田畑もないし、山は見るにはキレイだけど、岩ばかりで使い物にならない・・・。

アルプスの少女ハイジrod5121855118

確かに、ハイジの物語で麦畑は出てこない・・・

ずっとまわりの国々から攻められてきたから永世中立になったし、自然災害も多くて、なだれ、土砂崩れで集落全滅ということがずっとあったので、いつ何時「食えなくなる」という危機感が住民にあるんだそうです。みんなで生きていかなきゃ!そういうベースが地域教育で出来ている。だからみんなで町を「経営」しようという意識になる。

そのひとつに、ツェルマットの方々は自分たちの集落内で地場産の高いものを当たり前に購入するそうです。同じものであれば安い方が良いというのは人間誰しもそうですが、地域で支え合わないといけないという意識が地域教育の中で育まれているとのこと。

ツェルマットのDMOの仕組みを書いた下図では、「地域住民」の下に土台として「地域教育」と記されています。ベースはそこだよなぁ〜。。。

ツェルマット

(日本政策投資銀行さんの資料から転載)

山田さんは、日本で地域振興のお仕事を数々されているそうですが、行く先々で問題視することは「食うに困ってない」。それだと誰も地域振興をまじめにやらないですもんね。例えば、農林漁業者が年金をもらい始めると、さらに良い物を作ろうと思わないし、そもそも自分で食べる分だけつくればいいから、生産意欲が落ちます。商店街も同じく、何故シャッターを開けないかというと「食うに困ってない」からですもんね。

6hhjlwhgluropjo シャッター商店街

だからなんでしょうね、スイスでは跡継ぎも含めて後継者問題は聞かないんですって。日本と本当に逆やん・・・。

*****

確かに、ジオパーク活動でも国立公園の活動でも、全ての活動の前提は「地域愛」なんですよ。地域愛にあふれた、地域産業を支えている現役の大人に学ぶ授業を今以上に学校教育で増やしていくことが必要です。地域振興策でイベントに2-3年ドーンとぶち込むお金のうちの何割かを徐々に地域教育にまわし、30年〜半世紀のスパンで持続可能な地域づくりを今からでもやっていかないと、本当に但馬の集落、どんどん消えてしまいますよ・・・ね。

日本は「食うに困ってない」かぁ。。。土地があれば野菜も作れるし、豊かな自然があるから自分の食べる分は確保できちゃうもんなぁ。。。山田さんのこのひと言がとっても納得してしまった私です。

明日は、田舎の地域振興を考える上で大事なビジネス思考について教えて頂いたので、それをまとめてみます。がんばるっ!

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今井 ひろこ

今井 ひろこ

1968年生まれ。大阪府出身。住友精化(株)研究所に17年勤務。在職中に但馬の環境教育を支援するNPOを設立。自然豊かな暮らしに憧れ、日本海に面する兵庫県最北の町・香美町へ移住。2010年より観光まちづくりに関わり、地域資源を活かしきれていない事業者に出会う。2014年9月にコムサポートオフィスを設立。年30回の講演や110回のコンサルティングを実施。事業者のやる気を引き出し、売上につなげるアドバイスをしている。

 - セミナー聴講記

Comment

  1. 下田幸子 より:

    地域愛、食うに困らないから、子女教育、大事なキーワードですね。とっても納得いく内容です。こう言う事をいかに浸透させていくか……が問題ですね。私が特に関心もったのは教育です。

    • 今井 ひろこ 今井 ひろこ より:

      ありがとうございます。全ては地域愛からのスタートだと思います。香美町では地元を学ぶ「ふるさと教育」が始まって10年。これをずっと続けていくことが、一旦都会に出た地元の子供に戻ってきてもらうことにつながると思います。地元が本気で好きなら、そこで出来る仕事を見つけてくると思うんです。

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